Q:ベランダのFRP防水でトップコート塗り替え予定です。
10平米FRPトップコート塗り替えDIYセットで施工しようと思ってますが。
ケレン、アセトンふき施工後
1,プライマー塗装はなしですか
2,トップコートは何回塗りですか 3,年数経過後再度塗り替え可能ですか。
忙しい中すいませんがご教授願います。
いつもお世話になりありがとうございます。
A:FRP素材屋さん馬渕です。
1.プライマー塗装はなしです。
※JU70リメイクプライマーもありますが、研磨による密着性のほうが
はるかに密着力が増します。
2.トップコートは基本的には1回塗となります。
3.年数経過後の塗り替えは可能です。
手順は同じです。
トップコートの種類もオルソ系が出回っておりますが、
耐候性のあるイソ系なので数年で塗り替えることはほぼないです。
どうぞよろしくお願い致します。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
プライマーについての補足
プライマーを塗れば、上塗りがどんなものにでも密着するというイメージが先行しておりますが、それは違います。
下地の種類や材質によりこのプライマーの性能も左右されます。
いちばん大事なのは、どんな下地であっても安定的に密着性を高めることができるサンディング(研磨)を重視しなければなりません。
プライマーによる密着というのは、
化学的な架橋ができそうなものですが、
プライマー上で作業をしなければならないので、反応が終了しております。
プライマーの役割は、
1.表面硬化:表層がボソボソでは、上塗りがしっかり食いついても、面全体でみると非常に弱いものになります。また接地面がボソボソでは塗装がはがれます。
これを固化する役割があります。
2.表層面適化:表層面が接着に適さない場合、これをならす必要があります。
表層に凹凸がある場合、(ご飯のしゃもじのように)接着性が落ちる場合があります。
これをある程度平滑にすることで密着性を高める効果があります。
例えば凹凸しゃもじよりも、平滑なガラスの方がセロハンテープはくっつきやすいと思います。
3.表層粉どめ:テーブルに粉をばらまいて、セロハンテープをくっつければどうでしょうか?テーブルにはつかないと思います。
コンクリートモルタルなど表面にレイタンス等付着している場合は、密着性が著しく落ちます。
この粉ごと固めてしまうのがプライマーの効果になります。
研磨というのはプライマー外の効果をもたらします。
表層を研磨にて凹凸傷をつけます。
液状から個体になる樹脂のような性質をもつものは、この個体になる状態で、凹凸の内部にガッチリ食い込みます。
これをアンカー効果と言いますが、この状態というのは極めて密着性が高く、横方向の力に強いという特性を持ちます。
そのため上記のような表層をいじるプライマーよりもfrp樹脂においてははるかに密着性が高く出やすいといえます。
※注意点
注意点として、研磨番手によっては、樹脂が内部に入らないケースがあります。
その場合逆に接地面が減ってしまうため密着性がわるくなることもあります。
番手はきちんと合わせることが重要と言えます。
FRP素材屋さん馬渕
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お忙しい中申し訳ありませんがアドバイスをお願いします。
FRPや船とは全く関係ない質問です。
今回農業施設を建設しました、形は俗にいうD形ハウスです
材料は幅1m長さ2m厚さ4mmの波型鋼板です、組立方法は1枚づつ20mmのボルトで締め付けていきます、完成後鋼板の繋ぎとボルト周りはコーキングで防水する事になっています。
ただコーキングの対応年数は短く5年経過後辺りから雨水の浸透が心配されます。
そこでコーキング施工後にイソ系トップコートを塗る事で、より長く防水を維持できるのでは無いかと思っています、屋根面積は約600㎡有りますが、ボルトや接続部分だけでもと考えています。重ね塗りが可能であればより長期間安心できるのではと思います。施工終了後屋根に断熱効果を考えて全面にツタを這わす計画でいますが、その為のネックが防水処理です。
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返信がおそくなりました。
コーキングを頻繁にやり変えたくないということですね。
イソ系トップコートでも良いのですが、問題もあります。
耐候性の高いシリコン系のシーリング材の場合内部の可塑剤が悪さをしてトップコートの硬化不良を誘発させること。
またシーリングと物理的に密着しないことがあります。
トップコートは数%収縮するのでソリに繋がります。ソリが浮きを誘発し、水漏れの原因となりかねません。
物理的に日差しを不正であげれば紫外線に対し有用ですので、この本質にそったやり方であれば他にもいろいろ方法はあると思います。
屋根のボルト接合部であれば、サビヤーズなどのキャップ品がよく使われます。
こちらですと工程が少なく、お客さんにメリットがあると思います。
トップコート単体では長期的防水効果は殆どありません。
可塑剤について
可塑剤(柔軟剤のようなもの)
例えば屋外にゴムホースをおいておくと、カチカチになります。
これは本来硬いゴムホースに可塑剤を入れて柔らかくしているためです。
しかし長期保管、紫外線などにより可塑剤がぬけることによって、(ヌメヌメした油みたいなもの)次第に初期性状にもどっていると捉えることができます。
このように移管しやすい油が配合されている物質については、上から塗料をぬったり、接着剤をぬったりしても狙った性状がでないことがあります。
シリコンなどが特にその傾向が顕著です。
ノンブリード(可塑剤汚染しないタイプ)の変性シリコーン系などを使われると良いと思います。(外壁用途の物が耐候性に優れベターです。)
ホームセンターでも販売されています。一般のシリコンが200円くらいに対し倍以上しますが、そちらを使う事のメリットは上記の通りとなります。