サッシ下のFRP防水方法について
Q:いつもお世話になりありがとうございます。
当方防水をやっているのですが、アルミサッシが先についております。
そのためその部分に防水をかけないといけませんが、どのようにしたらよろしいでしょうか。
A:アルミサッシに対してFRPは付着しづらいです。
ポリウレタンシーラーをかけることもありますが、それほど威力はない場合が多いです。
サッシの下にはつばが出ておりますが、ここに対してガラスマットで防水するといくつかの不具合が出ます。
下が狭く中が見えないので、FRPが上手くなじまないことが多い
つばが短いのでマットを綺麗に張りにくい。
という特徴があります。
つまり非常に施工不良になりやすいです。
一番良いのは、サッシを後に入れてもらう工法です。
そうすれば防水層の上にサッシを乗せる事ができます。
カイゼンは源流から。の原点にたてば、工務店さんに工程順序を変更してもらうのが望ましいです。
あるいはサッシを一時的にはずしてまたつけてもらうという方法がありますが、防水層の厚みでサイズが変わることと、サッシ屋さんの人工増で余計なコストがかかるので現実的ではありません。
そのため次回からはサッシを後付にし、より防水性能を高めるよう標準作業工程順序を変更してもらう。
という根本解決が必要ですね。
どうしようもない場合のみ今回のように現場で対処をする必要があります。
◎実績あり工法◎
幾つか方法がありますが、クレームがない実績で言えば
防水ブチルテープをサッシ下つばの角の部分まで張り込む。
ガラスマットは途中まで。
という工法です。
最後にコーキング材でブチルの目地を留める。
という工法。
こちらのメリットは端部処理が綺麗にできることと生産性があがることで効率的です。
但し、ブチルゴムテープの弱点として気温変化に弱いことがあります。
ブチルゴムは気温上昇に従い、粘着剤が柔らかくなり剥がれ気やすくなることです。
防水樹脂が適していないと収縮で反り上がり、ブチルの粘着力を上回ると
サッシから剥がれてくることがあります。
それを抑えるのがサッシへの付着性の良いシーリング材の役割ということになります。
一応耐候性に優れたシーリング材の方が良いかと思います。
紫外線が当たらないとは言え、むき出しの箇所にポリウレタンシーリング材では心もとないです。
ポリウレタンシーリング材は初期性能こそ靭性に富み弾力性がありますが、
加水分解という性質で経年劣化が激しい素材です。
そのため下地はポリウレタン、
上はシリコン、変成シリコン系というように使い分けましょう。
あくまで一例であり、本来は現場現場でカスタムする必要があるのですが、書ききれないのでこのあたりで
お問い合わせ頂き、ありがとうございました。
ただし、サッシ下天面に適切に防水が施されておれば最悪の自体は防げそうです。 サッシ後付でもサッシ屋さんの施工が悪いとこうなります。
サッシ下に釘で留めてあるケース。
跳ね返りの水が侵入する可能性があります。
やむなく貫通穴を開けなければならない時は、必ず水浸入予定方向より勾配をつけることが必要になります。
この場合下から上に向かって貫通穴を開けます。
FRP素材屋さん 馬渕