ウレタン防水とFRP防水の違いについて
Q:ウレタン防水と比べたFRP防水の注意点を教えて下さい。
A:FRPのトップコートは表面張力で水玉になって水が残りやすいです。
通常の新築ですと1/100~2/100の勾配が必要となってきます。
これはFRPの表面にくるトップコートの水ハケがどちらかと言うと悪いからです。
水がたまになって残ると水垢のように斑点状になるケースがあります。
左官で下地を作る場合は、特に平滑になりづらいです。
そのため左官下地+FRP防水は水が溜まりやすいことを認識する必要があります。
あとから水勾配を直してほしいという依頼が来ることがあるのですが、勾配を含めた再施工は非常に困難です。
水勾配をしっかりと付けておかないと、あとから大変なことになるので注意が必要かと思います。
下地の含水についてですが、樹脂のようなどちらかというと油の成分に近いものに対して、下地の含水率が高い場合、FRP層と下地が剥離を起こすことがあります。
また下地について水分が多く、かつ夏場などの炎天下では、水分が膨張しフクレを起こすことも有りますので、注意が必要です。
下地のシーリングはシリコン系を使用すると相性が非常に悪く、FRPが硬化しないことがありますので、必ずポリウレタン系のものを使用して下さい。
FRPの上からシーリングする際には、シリコンもしくは、変成シリコンです。
将来改修を見込まれているのであれば、シリコンは避けるべきかと思います。
※再塗装不可のため
FRP防水は、防水箇所に対してFRPで水槽を作って上げるようなイメージです。
よっぽど漏れることはないかとおもいますが、防水層というよりむしろ板金、笠木などのとりあいから水漏れを起こす場合がありますので、
他職さんの管理も含めて防水管理が重要になります。