ベランダFRP防水の塗装が剥がれてきた。
Q:ベランダのFRP防水が剥がれてきました。
業者の言い分は、さしあたって漏れることはないが、上を削って塗り直しをする。
と言う事でした。
本当に大丈夫なのでしょうか?
A:トップコートが剥離しています。
frp防水は
FRP防水層
+
トップコート【色付き樹脂で紫外線から防水層をコーティングするもの】
今回の場合
茶色に見えている部分の上に半透明なものが見えると思いますが、これが
防水層
上の色付きのものがトップコートです。
現状ではさしあたって水漏れの心配は少ないですが、
長期的に見るとトップコートがないのは、防水層むき出し状態で良くないです。
おそらく写真を見るに、サンディング工程を省いたか、サンディングしてないか、さらには、トップコート塗布までの期間が開きすぎたか、いずれかが原因だと思います。
業者の言い分はある意味正しく、ある意味では不正解です。
他にも幾つか剥離があるのであれば剥離が見られる箇所、
潜在的剥離箇所をすべて研磨等で剥離させる必要があります。
もしこの工程を省いて上からトップコートだけ塗り直せば、潜在的な剥離箇所からまた剥離してきます。
浮いた塗料の上から重ね塗りしても下地とくっつかないのと同じです。
理想的な治し方は、
潜在的な剥離箇所も含めてトップコートを剥がす。
全面サンディング(粗手のペーパーで目荒しする)
ガラスマットを1層引く
防水樹脂で防水層を作る
中塗りをする。
全面サンディング
トップコート
という方法が取られます。
相当上手い職人でないと防水の剥離が再発します。
これはトップコートの再塗装でトップコート層が厚くなることで収縮しやすくなりさらに剥がれやすくなるためです。
今回、
”塗り直し”
というのが単なるトップコートの塗り直しなのか
ガラスマットも含めた防水層の作りなおしなのか
をよく判断する必要があると思います。