模型ヨットモールドの離型に失敗した!
Q:以前頂いたポリエステル樹脂や、 先日頂いたゲルコートなどを用いて模型ヨットのモールドを作ろう として離型に失敗してしまいました。
木で雄型を作り、パテ→サーフェイサー→ 2液ウレタンペイントで仕上げた雄型に、 信越シリコーンのシリコーン離型剤『RELEASE』 をスプレーしてからウエスで拭いて、 黒色ゲルコートを塗ってポリエステル樹脂で7層450g/㎡ のチョップドストランドマットを積層してから離型しようとしたの ですが完全に2液ウレタンペイント面と黒色ゲルコート面がひっつ いてしまって離型できず添付写真のように雄型を破壊してしまいま した。
モールドを傷めてしまったのでゲルコートにQ-CELを入れ、 アエロジルを少し加えて傷めてしま った部分を修正しようと思うのですが、ゲルコートとQ- SELとアエロジルは入れて黒い研ぎやすいパテとして使って大丈 夫でしょうか?
また、離型剤としてボーンリースワックスを購入して使用して、 PVAも使おうと思っているのですが、 ワックスを何度も塗らないといけないということはわかったのです が、PVAも何度も塗るものなのでしょうか?
また御社でもKF96SPというシリコンスプレーを販売していま すが、『RELEASE』との違いは何でしょうか? シリコンスプレーはスプレー後にウエスで拭いてはダメだったので しょうか?
ワックス× PVAとシリコーンスプレーであれば離型するのに適しているのは どちらでしょうか?
どうぞよろしくお願いし ます。
疑問が解決すればQ- SELとボーンリースワックスとPVAとサーフェイスマットを御 社ネットで注文させていただきます。
A:○○様いつもお世話になりありがとうございます。
12月27日の分だと思います。
履歴が拾えました。
◎塗膜面
◎離型処理面
の2つから回答します。
◎1塗膜面
スプレーのReleaseについて詳しくは詳しくは購入販売店に 聞いていただきたいのが正直なところです。
分かる範囲でKSー707同等とありますが、 どうもトルエンを含有しているような素材のため、 純粋なシリコーン離型剤とは違うと考えられます。
2液ウレタンペイントの上にトルエンのような強溶剤ですので推察ですが塗膜を溶かした可能性も考えられます。
また離型材といってもゲルコートの離型にスプレータイプだけでは 離型は非常に厳しいといえます。
通常離型処理の型にはゲルコートを使用します。
理由は離型時には相当な引張厚がかかるため高い物性が要求される からです。
1.ゲルコートは耐溶剤性に優れるため溶剤分による膨潤、 含浸、変形を抑えることができます。
2. ゲルコートは膜厚が確保できるため引張強度にある程度耐えること ができます。
以上の理由からです。
今回の不具合は
塗膜の選択
離型処理の選択
という2つの選択の方法によるものと考えられます。
◎2離型処理面
離型処理についてはワックスは数回
PVAは1回塗りです。
KF96SPについてはシリコン型とfrpとの離型などに使用す るものですので、今回の離型には使用しません。
今回のケースですとゲルコート面にワックス数回、 PVAというような離型処理をすれば全く問題はないと思います。
透明のミストを飛ばすのがスプレーですが、完全に全面をコーティングしきれているのかはわかりません。