イソ系ポリエステル樹脂、オルソ系ポリエステル樹脂、それにビニルエステル系(ビニエス)ってどう違うの?
3つの樹脂の違い(オルソ、イソ、ビニエステル)
これらはすべて、FRP(繊維強化プラスチック)を作るために使われるポリエステル樹脂の仲間ですが、
耐久性と価格のグレードが異なります。
| 種類 | グレード | 耐久性(水・天候への強さ) | 耐薬品性(酸・アルカリへの強さ) | 価格・商品例 |
| オルソ系 | 標準品 | 低い(一般的な用途) | 低い | 最も安い フレンズポリ・2597・8120など |
| イソ系 | 高性能品 | 高い(水に強い) | 中程度 | 中程度 FRP素材屋さんトップコート |
| ビニエステル系 | 最高級品 | 非常に高い | 非常に高い | 最も高い mp8250・2960など |
それぞれの特徴と用途
1. オルソ系(ORTHO系)
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特徴: 一番安価で、昔から使われている標準的な樹脂です。
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短所: 耐熱は約60度、水や日光にあまり強くありません。長期間、水に触れる場所では耐久性に問題が出ることがあります。
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用途: 一番多く出回っています。量産製品などに使われます。
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2. イソ系(ISO系)
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特徴: オルソ系より耐水性や耐候性(天気への強さ)を向上させた、バランスの取れた樹脂です。
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使い道: 耐熱は約100度、現在のFRP製品では、トップコートとして利用されています。バスタブ、水槽、漁船など、水と常に接する製品で高い耐久性を発揮します。
3. ビニエステル系(VINYL ESTER系)
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特徴: 3つの中で最高の耐久性を持ち、特に強い薬品(酸やアルカリ)に負けない耐薬品性が優れています。耐熱は100度以上
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価格: 高性能な分、高価です。
保存性を高めるため、反応しないように、3液に分かれているものもあります。
(A樹脂)(Bコバルト)(C硬化剤){一般的な2液タイプは、ABが一緒になってます。B+Cの熱反応でAを硬化させます。}
全部別れてるので、保存期間を長く取ることができます. -
使い道: 薬品タンク、化学工場内の設備、強い衝撃や腐食に耐える必要がある部品など、非常に厳しい環境で使われます。
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このように、求める性能や予算に応じて、3つの樹脂が使い分けられています。








