FRP防水の下塗りは必要?

Q:FRP防水の施工要領書にはプライマーの後の下塗り工程がありますが、この工程をやっているのを見たことがありません。必要なんでしょうか?

A:難しい問題ですが、あくまで個人的な意見として無くても良い。
批判を恐れず回答すればない方が良い。
というのが解答になろうかと思います。

たとえばある一定の性能を満たした製品があったとして方や100,000円、方や120,000円
どちらを選ばれるかは判断するまでもないと思います。

何が言いたいかと申しますと、この工程を入れる事でこのようにコストが上がってしまう可能性があるのです。

それがお客さんのためになるものであれば喜んで施工するのですが、実際は性能の期待値に対し無駄と、不具合が多いです。

◎下塗りによる不具合◎

1.施工の問題
通常FRPの樹脂は弱インパラという樹脂を塗布します。
しかしこの樹脂、トップコートへの密着製を高めるため若干のべとつき分を残してあります。
そのため硬化後、その上に登って作業をすると、ガラス繊維がひっついてしまったり、中にはゴミ、ホコリが付着するケースがあります。

特に懸念されるのは、建築現場で木材などをカットしていた場合木粉が入ったり、風でとんできたゴミが付着するケースもあります。

つまり自分の意志の範囲外で予期せぬ出来事に遭遇しかねないのです。

そして、べとつく上からは、ほうきや掃除機でゴミを取れないという懸念点があります。

その上にガラスマットを敷いても異物によるフクレや処理でたいへん手間取ってしまうことがあります。
これはたとえ熟練の職人であってもです。

コストがかかる割にお客さんのためにならない。
というのが第一の理由。

2.FRPとしての強度が上がるかが疑問

プライマー層後に樹脂だけ塗布する下塗り。

この1層を入れることでFRPが強固になりそうなイメージですが、
ガラスマットが入っていない樹脂というのはほとんど曲げ強度性能を持ちません。 

そもそもファイバーで強化したのがFRPという定義であればその範疇から外れているただの塗装と言う事になります。

つまりあまりFRP防水としての機能を持たないことになります。
※全く上がらないと言う事ではありません。  

3. 工程が長くなる。

プライマー塗布、硬化時間待機
下塗り塗布、硬化時間待機

というように待機時間が増えてしまいます。

その分コストが上がるわけで、一方前述のように機能も疑問であればそれほど利点はないかと思います。


ただし、個人的な見解ですのでいろんな意見があってよいかと思います。
同じライニングでも立体水槽などを作る場合、中塗りなどをするようであれば即刻この無駄な工程を省きます。

また不明な点がありましたらお問い合わせくださいね。

FRP素材屋さん馬渕

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