冠山チャレンジ・サイクリングその3

今回、冠山峠まで片道87kmをすすみ、冠山峠標高差650mをヒルクライム。

そこから冠山頂上を目指して登山する

ロングライド×ヒルクライム×登山というハイブリッドスタイルの冒険です。

さて、セクション1を超え、セクション2、ヒルクライムへと向かいます。

●冠山峠

この冠山峠は福井県との県境となります。

県境の峠はデカイ。

和田アキ子くらいデカイ。

これが松尾芭蕉が最後に残した言葉ですが

(言うかそんなことバカッ❢❢)

標高差650mとまさに片地渓谷レベル❢❢

前回車できたときは道がガレガレであったと記憶してます。
石が枝が散乱している。そんな印象。

注意して進む必要があります。

最初は平坦路からはじまります。

最初は揖斐川の源流をさかのぼっていきます。

長良川の源流が大日ヶ岳であるように揖斐川の源流は冠山なんですね。


平坦路が終わると

そこから杉林の林道に入ります。

ここからは路面が非常に悪いので、パンクに注意しながら進みます。

もっとも恐れるのは、実はサイドカットによるタイヤのバーストです。

一応パンク装備は

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

チューブ 700C×4本

タイヤパッチ×1個

スーパーパッチ×1個

タイヤレバーIPC×2本

携帯空気入れ×1本

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

これが我が軍の装備であります。

(なにが我が軍だ❢❢)

タイヤがバーストすれば

下手するとリアルに家に帰れなくなってしまう恐れがあるからです。

携帯電話も圏外のエリアになります。

斜度も10%近い斜度が連続して出てきます。

体重の3倍のパワーを下回ると足をついてしまいます。


途中で別の峠への分岐もありましたが、そちらは通行止め

注意しながら進むと、やがてブナなどの原生林の道へと変わります。

比較的斜度は落ち着いてきます。と言っても一桁後半位の%ですが。


ブナ林に入ると、日当たりが一気に良くなってきます。

陽光に輝く葉っぱがキラキラと輝きだします。

来てよかった。

こころからそう思います。

朝、太陽光を浴びるとセロトニンというホルモンが分泌されます。

これは別名幸せホルモンと呼ばれ、うつ病、精神疾患に絶大な効果があると言われます。

体はもちろんキツイのですが、心は逆に澄み渡ってくるようです。

現世でのストレスや重圧と言ったものから開放される瞬間です。

子供の頃はなーんも考えてなかったので、それはそれは身軽でした。

しかし年齢を重ねるに連れ、背中のバッグにたくさんの物や想い、責任という名の重しがパンパンに詰まって時に動けなくなってしまいます。

ヒルクライムではそうしたものを一旦外しただひたすら生身の自分自身と対話できる。

だから山にくるんだ。

そう思います。

当たりを見渡すと

どんどん標高が上がっていくのがわかります。

この浮遊感、上昇感とでもいいましょうか。
これが本当に大好きです。

標高が変わると、景色がかわり、そして体感できるほど気温が下がっていくのがわかります。

これは徒歩の登山にはない体験です。

道路は最初はガレていましたが、徐々によくなっていきます。

唯一のドリンク、ドデカミンが【えっコレヤクルト?】というくらい、

一瞬でなくなり、飲料水がそうそうに底を付きました。
(どんな計画だ❢❢)

途中の滝かなんかで補給すればいいかな。くらいにおもってましたら、中盤から上は一切水場がなくなってしまいました。

乾く喉と、容赦ない斜度で発汗はすすみます。


中盤にさしかかると正面に巨大な岩盤に木々をまとった特徴的な山がみえてきました。

美濃のマッターホルンこと、冠山主峰です。



福井県側の背後に不気味な黒い雲を背負っています。

容赦なく照りつける太陽光、風は頂上に向かうに従い強くなってきます。

救いは標高差による気温で、とても涼しい。アームウォーマーをしていますが、発汗で冷え、寒いくらいになってきました。

ウエアコントロールが難しい。

一応ウィンドブレーカーを持参していますが、汗がこもるので使い所に悩みます。

標高1000m特有の空気感をまとっていくのがわかります。

これがヒルクライムの楽しさでもあります。


頂上に行くに従い、パワーが顕著に出なくなってきました。

さっきは低血糖でしたが、今度は脱水が疑わしい・・・

重ねて頂上に向かうに従い、不安が押し寄せてきました。

頂上から山頂まで徒歩で累積標高380m登らなければなりません。

本には約3時間と記載がありました。

ドリンクなしで到底登れるとは思いません。

もう、水をどうするのか。ということしか最後の方は考えていませんでした。



神様少しでいいから水をください・・・

願いが通じたのか、

水が吹き出しているところがあったので、ここで補給を。


人間極限状態に陥るととんでもない発想がでてくるものであります。

よし、ここだな。

標高1000m頂上付近に奇跡的に水がたれているところを発見

これはまさに神様がくれた奇跡。

そう岐阜が生んだ奇跡の水。

そう、天使の水なのです。

エンジェル・ウォーター。(AngelWater)
(あほか❢❢)


若干・・・・若干水量はこころもとないが、これはいい。

いまにもカエル的な両生類的ななにかが出てきそうですが、

とりあえずこれを手ですくって飲み干します。


言うてもエンジェルウォーターですからね。

AW・AW・アイシンAWなんつって。わはは。

【案外いける。うん、Volvicだ。】
(馬鹿だろ❢❢)

ナメック星人みたいな苔が生えてますが、

みようによっちゃワカメみたいなもんかな。

気持ちヌルエッティですが、ほのかな甘味の中に、石のような食感が癖になる。

(それ本物の石だバカッ❢❢)

とおもいつつ。

這いつくばってドブ川の水をすすります。


人間としての尊厳を急速に失う代わりに意識が急速に回復してきます。


眼前には冠山が間近に。

屹立という言葉がぴったりな威容です。

すこし上にいったら、文字通り滝があり、そこに水がでていたので、ドリンクタンクも満タンにできました。

水があるのとないのとでは元気の出方が違いますね。

(泥水のむ必要なかったやん❢❢)

頂上付近で、すれ違う車の人が自転車できたのでびっくりしてました。


準備万端、到着時刻12:06

このゲートを超えれば越前国福井県です。

マンボウ中なのでここまで

水も補給できたのでここからアタック開始、

しばらくうろついて汗を拭いたり、水を飲んだり、写真を撮ったり。



心拍がドラフトしており、常時140-150近辺をうろついています。
かなり高め。

疲労感はあるものの、水分補給でやる気が漲っております。

まってろ❢❢

美濃のマッターホルン北壁

(北壁言いたいだけだろ❢❢)


いよいよ、セクション3の山頂アタックへ・・・・

無事に登れるのでしょうか・・・・

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