工務店ですが、FRP防水の最終層塗装を後日にしてほしい。が可能か?

Q:工務店ですが、FRP防水の最終層の塗装を下請に後日施工にしてほしいですが、可能でしょうか?
A:当店は何も関係がなさそうですが(笑)回答のみです。
あくまで一般論として解釈してください。
以下の文章を参考にしてください。
ブログから抜粋
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
よく、防水層を作った後に、トップコートは引き渡し直前にして欲しい。
といわれることがあると思います。
お気持ちは本当によくわかります。
防水層を作った後に、いろんな業者さんが入って、
中には、塗料や土壁の土を落としていく方も見えます。
ウレタン系の塗料なんかだと、お施主様にひきわたすときに、ハウスクリーニングで取れない
場合もあります。
しかーし!しかし、
上塗り後日工法はおすすめできません。
【サービスが悪いじゃないか?】とか、
【人件費を浮かせたいの?】といわれますが、そうではありません。
では、なぜそこまで、上塗りを後日にする工法をしない事。にこだわるのか?
それは、塗装屋さんの使う塗料と全く違う、防水用トップコートの特性にあります。
防水用トップコートは塗料ではありません。
おかしいですか?そうです。色はついていますが、塗料ではない・・・
厳密にいえば、
【塗料と同じ感覚で使用してはいけないもの】なのです。
上塗り後日を推奨しないのは3つの理由があります。
①防水層を作った後に放置すると、防水層自体が安定して、樹脂間(防水層+トップ)での分子間結合ができなくなってしまいます。
②また、われわれの販売するポリエステル系トップコートは、樹脂の中にトナー(色)が混ぜ込んであるものです。
防水樹脂については弱インパラというグレードで、完全パラフィンでパリッとなっておらず、付着性を高めてあります。(ベトベトしないが物性は安定していないため上塗材と強固に密着します。)
もし、防水層を作って、そのまま2~3か月放置すると、防水層の上にほこりや、ゴミなどが付いて膜を作ってしまいます。
膜による層間剥離の可能性があります。
③さらに、ポリエステル系トップコートは、粒子が粗く、馴染み下地になじみにくい性質を持っています。
たとえば、ツルツルのガラスの上に塗料をぬってみると、なかなか剥がしずらいのにたいし、
ポリ系トップは、(ペロッ)と取れてしまいます。
粒子の粗さゆえ、下地の防水層と密着しずらいのです。
②、③は工程をかけて施工するので、問題はなくなりますが、①だけはどうしようもありません。
【2週間いないならば対応できる樹脂をもっていますが、現実的ではありません。】
これが逆に仕上げも最後まで行うと、防水層自体の分子構造が不安定なため、トップコートと分子間で結合するのです。
当日中にトップコートを塗る事で、分子間結合で強固な1体型防水層ができるのです。
日を置くと、防水層の分子結合が安定してしまい、アンカー効果による物理的な密着のみになってしまうのです。防水層が2層になってしまいます。
防水層の寿命自体大きくかわってきます。
一番大切なお施主様にとって
最高の性能の防水をご提供するために、上塗り後日仕上げは推奨していないのです。

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