ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂の違いとは?
Q:ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂の違いとは?
A:FRP素材屋さん馬渕です。
●ポリエステル樹脂は通常樹脂の中に添加してあるナフテン酸コバルトと硬化剤MKPOの反応によって熱硬化する樹脂です。
硬化時に高温になる場合があるので注意してください。
硬化時に体積が収縮する問題点があります。一般品でケースにも左右されますが、およそ6-8%程度収縮します。
作業性と価格に優れ、バランスのとれた樹脂と言えます。
●ビニルエステル樹脂はポリエステル樹脂より機械的物性に優れています。
変性エポキシでありポリエステル樹脂のような作業性とエポキシ樹脂に近い物性を持つ高機能樹脂になります。
薬品や溶剤にたいして耐性をもつため、耐蝕、耐薬品工事などに使用されます。
ポリエステル樹脂に比べ、耐酸、耐アルカリ性にすぐれるためそういった用途のタンクなどに使用されます。
また一般的にポリエステル樹脂に対して伸び率が高い傾向にあるのも特徴です。
例:
○ポリエステル樹脂1.0ー1.5%
●ビニルエステル樹脂3.0-6.0%
※あくまでイメージです。製品ごとにかわります。
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●エポキシ樹脂はポリエステル樹脂より物性値が軒並み高く、多くの素材に対する高い接着力を示しています。
2液で反応硬化させる場合が多く、硬化後の硬度も高い。また特徴としてポリエステル樹脂よりも寸法安定性に優れ収縮率が低いので工業品など精度を求められる分野に多く利用されています。