ゲルコートのちじれが発生した!!チヂミ・縮み…塗り方が悪い?

Q:馬渕さんいつもお世話になりありがとうございます。
ゲルコートの成形品に縮れが発生しました。
どのような原因が考えられるでしょうか?
A:いくつか原因が考えられますが、おおよそ以下の点に集約されるかと思います。
工程はおそらく
A型に離型剤を塗る⇒Bゲルコートを塗る⇒Cガラスマットを張る⇒D樹脂を塗る。
という工程だと仮定します。
1.Dの、あと工程に塗る樹脂の硬化時間が短すぎる。
硬化剤が環境に対して多すぎると硬化熱によって収縮が強くなります。
硬化熱収縮により、ゲルコートを縮れさせておりませんか?
2.ゲルコート硬化前に樹脂を施工している。
ゲルコートが柔らかい状態で下地の樹脂を塗ると、下地の樹脂の硬化収縮によりゲルコートを縮れさせてしまうケースがあります。
その場合、ゲルコートから樹脂塗布までのインターバルが短すぎる可能性があります。
3.油分や水分による問題。
ゲルコート表面に、湿気が滞留していませんか?この水分は樹脂の硬化阻害要因となる他、樹脂とゲルコートの密着を防ぐ効果があります。
また特殊なオイル、油、グリス、シリコンなどは離型効果と、硬化阻害要因効果があります。注意してください。
4.スチレンの滞留による硬化不良の問題。
スチレンモノマーは目にみえない透明な気体となり低所に滞留します。これはゲルコートや樹脂などの硬化阻害要因となりますので、速やかに風などを当てて撤去してください。
ゲルコートの硬化不良によって後工程の樹脂がゲルコートをひっぱり縮れの原因となります。
5.ゲルコート膜厚の不足。
ゲルコートが縮れる、チヂミがでるということは、ゲルコートが樹脂の引張、圧縮、収縮についていってしまっていると言う事が言えます。
ゲルコートは㎡あたり0.3mm以上の厚さを目安としてください。
これは結構な厚みの厚さになります。
重量でいくとおよそ0.5kg/㎡になります。
6.ゲルコートの硬化不良。
基本的な硬化不良要件は、
硬化材量の不足
低温環境下
型の温度が低すぎる。
カクハン不良
溶剤過多
湿気の混入(特にスプレー)
油分の混入
高湿度条件
などが考えられます。
7.PVA離型剤の未乾燥
PVAの内部にはアルコール系の溶剤が含んでいたりします。
これが未乾燥の場合、ゲルコートの硬化阻害要因となり、ゲルコートに強度が出ないことがあります。
その場合、ゲルコート層に縮れがでるケースがあります。
縮れる場合の原因の多くは、ゲルコートと樹脂の硬化の問題ということがわかりますね。
ゲルコートはしっかりと硬化させ、強靭な塗膜を形成させておき、
樹脂はゆっくりと固めることで、縮れの原因の殆どは解決できるでしょう。

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ゲルコートのちじれが発生した!!チヂミ・縮み…塗り方が悪い?”へ2件のコメント

  1. モリタ より:

    ゲルコートを塗った後、下地に塗ってたサフに侵食してか塗装が浮きあがってきました
    下地には、なにがいいですか?

    1. rpxfn670 より:

      サフェーサは、FRP素材屋さんのサフェーサでしょうか?
      細かい条件を教えて頂く必要があります。
      よろしくお願い致します。

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