合板とFRPの反りを防止したい件について
Q:初めまして。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、
看板を製作しているのですが、楕円形(詳しくいうとある町の地形の異形型)の
鉄板にして欲しい
と注文があり、(サイズ約1000mm × 700mm 厚み10mm)
畏敬の鉄板だとレーザーカット外注になりコストがかかる為、
木の板を自分で切りぬいて、それをFRPで両面丸ごと貼り固め、
屋外に設置しようと思うのですが、
もし屋外日光にさらされた設置で数年の経年で「芯の木材板」に反りが出そうと
なった場合、
貼り固めたFRP はそれを抑えられるくらい強化で耐えられるしょうか?
もしFRPで大丈夫ならば、材料一式を御社で注文したいと思います。
A:合板コーティングの反りについて
お問い合わせ頂き、ありがとうございました。
FRP素材屋さん馬渕です。
今回の件は、合板の反りと、樹脂の反り両面で考えていく必要があろうかと思います。
○合板の反り
反りについては合板にもよりますが、
合板の反り要因として一番大きいのが湿気、水分の移行です。
たとえば片面コーティングで、片面素地だった場合、片面のみから水分が移行します。
そうすると、片面の体積が膨張する為表裏の体積が変わり反りがでるとい うメカニズムです。
そういった意味では、反ってないものに対し、両側から同じ厚みだけFRPをコーティングすることで
理論上は反りがおこる可能性が少なくなるということになります。
○樹脂の反り
今回注意点としましては、合板も反りますが、樹脂がおよそ8%体積収縮するため樹脂の縮みによる反りが大きな原因になります。
そのため反り防止としては裏の見えないところにバックアップ材とよばれる骨を入れてFRPをコーティングすることがあります。
FRP層単体で反りを抑えようとするとかなりの積層厚 になり、樹脂による反りというデメリットがでてきます。
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反りに関しては
FRPの反りをなくすには?FRP素材屋さん
https://tomatokogyo.com/frp/archives/17310082.html
を参考にしてみてくださいね。
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どうぞよろしくお願い致します。