3日間のCADCAM講習
さてみなさまこんにちは。
まぶちでございますよ。
3日合計12時間に及ぶ3DCADCAMの講習の様子をお伝えいたします。
今回、CADCAMをONECNCの最上位であるミルEXPERT、さらにネットワーク版にアップグレードしたので、
合わせてCADCAMの講習を受けることになりました。
今回は私と生産の坂井が担当です。
CADCAMとは?
CADというのはコンピューターエイデドデザイン、パソコンで図面を書くやつです。
前回2DCAD社内講習では大きな発見がありました。
CADと普通の図面の違いは、寸法の概念があることです。
例えば空間に物を配置したい場合、CAD図であれば正確にレイアウトなどをシミュレーションできます。
この空間であれば人が入れるな。とか、ここにものを置けそうだ。とか、テーブルは何脚でいい。
といった感じです。
これがCADの良さです。
さらにCADは点データの集合体であり、これを機械に読み込ませることで、
座標点として機械が認識、そのライン(ツールパス)をたどることで極めて正確な加工ができます。
この機械語に変換することをCAMと言います。
CADCAMでやりたいこと
今回、我々はCADCAMにおいて、
生産性のアップをはかろうとするものです。
3つの目標をもっております。
①加工のネットワーク化
②加工データの共有化
③加工条件の共有化
の3点です。
その前に職人芸とその方法についてお伝えしなければなりません。
ラーメン屋さんの事象
先日嫁さんの実家近くにある中華屋さんに行く機会がありました。
知り合いおすすめということで家族4人ででかけました。
美味しいと評判なのですが、出てくるまでだいぶ待たされました。
そこで厨房を見ると奥さんとアルバイトの女の子が厨房を眺め、今か今かとラーメンが出てくるのを待っているのです。
ラーメン、チャーハン、餃子をたのんだのですが、
そこでふと私は思いました。
この待ち時間に意味はあるのかと。
もし仮に
”奥さんがチャーハンをつくることができたのなら、料理提供時間が2倍になるのではないか?”
そして
”女の子が餃子をつくることができたのなら、料理提供時間が3倍になるのではないか?”
つまり料理提供時間が3倍にアップするということです。
もし料理提供時間が3倍になれば、お客さんの満足度があがあります。
お客さんの満足度があがれば、回転率があがり、お店に利益がでます。
利益がでれば、もしかしたら女の子の時給もあがるかもしれません。
そうすれば、お客さんも、従業員も、そしてお店もみんなハッピーになるのではないか。
これが生産性をアップさせる目的です。
そういう仮説です。
我社の事例
そして同時に私は思いました。
我々トマト工業も同じ状態ではないのかと。
お客さんが待っているのに、Aさんしかできない、Bさんしかできない状況を作り上げ、
待つ事が当然となってしまっていたのではないか。と
そこで早速会社に持ち帰り調査をすると、やはりNC機械工程において待ちが発生していました。
というより、1週間の納期。
というような常識の範囲内の答えです。
ちがうんだ、1週間の納期というのはこちらが決めた納期であって、
お客さんは早ければ早いほど嬉しいはずなんだ❢❢
常識にとらわれて1週間で満足してやいないか。ということです。
最終的な目標は現行の1週間を1日にするといおう7倍短縮の目標です。
もし会社の皆がCADCAMに精通し、製図、CAM操作ができるようになれば、納期が2倍、3倍と爆速化し、
お客さんにもっと早いスピードでの料理提供ができるはずだ。
というのが今回のテーマになります。
我々は1万2万と連続生産するような量産工場ではありません。
我々の得意項目は、細かいモノであったり、少量多品種、一品モノ、開発品、試作品であるはずです。
この試作開発品でもっとも重要なものはなんだと自問自答します。
試作開発でお客さんが求めているもの。
我々の仮説によると、
それは、スピードではないかと。
昨日頼んだモノが今日届けば、試作開発スピードが爆速化します。
これが爆速化すればみんなが幸せになるのです。
中小企業は動きは速いです‼
早速総務チーム協力のもと、国の働き方改革支援制度を使ってCADCAMをNetwork対応にしました。
旧来のスタンドアロンのPC1台にCADCAMをセットする。
という方法をやめ、
同じネットワークにつながっているPCであればどれでもCADCAMがつかえるようにする仕組みに切り替えました。
これでハード側の準備はオーケー
次はソフト側、ヒトがちゃんと操作できるようにならなければなりません。
そのためにCADCAMをまず勉強し、それを皆に伝える第一歩とするという崇高な目的があります。
CAD高度化によってやりたいこと
①加工のネットワーク化
加工のネットワークについては、現在オフィスでCADを製図して、生産現場にUSBにて送る。
というのが常識化しているのですが、これからは各担当が持ち場で加工データを作成する。
というのを標準化したいと思います。
以前はUSBメモリをもって走っていたのですが、これからはデータをクラウドにアップすることで
データを走らせるようにしていきます。
さらにAさんが忙しくても、Bさんが休みでも、Cさんがいれば作業ができる。そんな会社にしたいと思います。
営業は安全マージンを抜いた正味納期を最初からお客さんに伝えることができるようになります。
開発、試作案件であれば、開発速度が爆速化します。
②加工データの共有化
職人芸は、そのヒトに知識と技術が集約されてしまっている状態です。
しかしそれではお客さんが求める納期を達成できません。
加工データはクラウド上のオンライン・マニュアルにて共有できるようにしております。
Aという加工品の実績をクラウド上に共有することで過去の情報を自由に引き出せるようになります。
Aさんの知識を全てクラウドにて共有することで、知識の全体レベルをぐっと引き上げることができます。
③加工条件の共有化
加工条件については現在様々な材料を加工しております。
木材はもとよりフネン材、セメントボード、さらにはアクリルなど樹脂板、いろんな条件を加工しているのですが、
今まではAさん、Bさんといった個人に情報が脳記憶で記憶蓄積されてしまっていました。
それをクラウド上に保存し、加工条件を共有することでAさん、Bさんの知見を新人であっても自由に使えるようになります。
この切削材については回転数がこれくらいで、送り速度これくらい。のような情報です。
生産、営業が3DCADにて製図できれば、設計者と共通の土台にたって打ち合わせができます。
さらに、こちら側で設計変更や、軽微な修正ができるようになるというメリットがあります。
このように研究開発、試作などの小規模プロジェクトの推進を高速にバックアップできる仕組みを今から整えようとしています。
ふふふ、ようやく入口にたどり着きましたね。
いや、沼への入口か!?
その先がまだまだありますよ。
いらっしゃいませ!
カエルネコさん
ありがとうございます❢
最初の入り口に立ったということですね・・・
すでに頭がパンクしそうなのですが、、、
さらにとんでもない深みがあるということなのですね・・・・
ブルブルブル・・・