2.伊吹山ヒルクライム❢❢❢
さて伊吹山ヒルクライム
いよいよレースが始まりました。
レース前にアナウンサーと今中大介さんが放送をしています。
その中で
”今ある自分のベストを出すことが大事なんだ”
と言っていました。
僕もそうしよう。
そう思いました。
調子うんぬんの前に、
今現時点での現状が自分の実力なのです。
序盤はヒルクライムゲートをすぎたところからスタート
集団後方からのスタート。
柵があり序盤は前にフタをされる。
と聞いていましたが、序盤周りも元気なのでそれほど前にフタをされることはありませんでした。
最も入賞を狙うのであれば組の先頭に位置し先頭集団を形成する必要があると思います。
入賞圏外というのもすこし寂しくはありますが、
自分のベストを目指すのみ。
迷いはありませんでした。
○序盤戦
作戦は250Wで押し通す。
この一本です。
事前に練習した潮南ヒルクライムではおよそ30分。
これが出せるパワーの目安になりますが、直前で240W相当
心拍数も160後半でていたので、これがほぼ現状のベストと仮定しました。
そこから補正値をかけていきます。
標高もあるので、220W-240Wというのが現実ライン。
ここから大ブレすると失速するので目標として250W
ここから大ブレすると失速するので目標として250W
目標をたてても序盤は元気なので250Wから上振れします。
この上振れをセーブしながら走ります。
時に300W等で踏んでしまいそうになりますが、ここはセーブしながら登ります。
燃料である補給食と、ドリンクは軽量化のため持ってきていません。
片道分の燃料しか持っていないのです。
頼りになるのは体内のグリコーゲンのみ。
○伊吹山
このコース、延々と同じパターンがつづくのではなく、傾斜はそこそこですが、平坦、下り、上りなどがごちゃまぜになるかなりテクニカルなコース。
時折突風が吹き付けてきます。
エアロを意識しながら登っていきます。
序盤は全く足が合う人がいませんでした。
伊吹山の南面を登っていきますが、眼下に町が見えてきました。
”松尾山はあれかなぁ・・・・”
とか
とか
”石田三成も関ヶ原の前にここに登ったな。間違いない。”
とか考えてました。
序盤は253W程度
心拍平均は160-165程度
思ったよりタレてこない。
ほぼ想定通り。
若干の余力を残して中盤へ
○中盤戦
中盤戦に入ると多少脚があうメンバーが周りに集まります。
3名パックで走ります。
しかしパワー体重比であるパワーウエイトレシオが異なるので、
急勾配になると向こうが先行し、平坦になるとこちらが先頭になります。
ムキになるとこちらの体力が消耗するので、250Wを崩さずに進みます。
かなり体重差があるのか、ペースがあいません。
平坦になると一気にペースがおちるので勇気を持って前に出ていきます。
風を受けますが気にしない。
体重的にはパワークライマーのカテゴリに入りそうですので、
脚があわないのも仕方がないですね。
50kgピュアクライマー
55kgクライマー
60kgパワークライマー
65kgヘビークライマー
こんな分類ですかね。
しばらくすると2名は後方に落ちていきました。
もともと組の後半からスタートしてますので上位陣はすでに先頭集団で先にいってしまっております。そのため途中からはほとんど一人旅です。
中盤はこころが折れそうになりましたが、
それもそのはず心拍が170を超えてきています。
1時間に渡って心拍170を越してくるといくつか問題が起こってきます。
○マネジメント
心拍、エネルギータンク、筋肉
このあたりと相談しながら走ります。
腰痛と、右大腿に張りがでてきました。
急勾配はなるべく休むダンシングでポイントをずらすようにしました。
ギリギリ一歩手前のつもりで登ってたつもりでしたが、どうもギリギリに果てしなく近づいてきたようです。
中盤戦は251W
徐々に下がってきています。
心拍平均は170-175
標高が高くなってくるのでパワーの減少は許容します。
○終盤戦
終盤は伊吹山の東尾根からいよいよ伊吹山の本山に入るルート
このあたりになると1000mを超えてきておりあたりを濃霧が包みます。
雲の中に突っ込んでいるのです。
まるで天国か地獄の入り口のようなそんな世界
異世界をさまよう夢遊病者のようです。
また高山特有の突風が激しく体温を低下させます。
○恐れる失速
終盤は2つのことを恐れていました。
1つ目
体内貯蔵糖
グリコーゲンの枯渇です。
かつての失速の原因。その一つがグリコーゲンの枯渇。
これがでると心拍があがるもののパワーがでない状態に陥ります。
マラソンで言う30kmの壁というやつでしょうか。
そして2つ目
それは脱水症状です。
レース中選手は高い確率で脱水症状になっている。
と本で読んだことがあります。
ボトルも補給食もゼロで出発しています。
補給が全くできないので場合によっては
脱水症状ということにもなりかねません。
気温は頂上で2度と教えてくれましたが、すでに汗だくの状態です。
水分の枯渇に関して言えば、
グリコーゲンによる結着水が大量にあるため、それが貯蔵水の役割を果たすはず。
そう思いました。
前日の摂取カロリーは夕飯のみで1700kcal、普段の全食分くらいです。
グリコーゲン糖は水分と1対3でくっつきます。
そのため体重が激増します。
ハードな運動をした場合汗びっしょりになりますが、あれの原因がこの結着水によるものかもしれません。
ただ、その分貯蔵水をもっていると解釈するようにしました。
そして発汗により軽量化しながら頂上に向かいます。
○計画と実際
当初の懸念通りパワーが出しづらくなってきていました。
グリコーゲンが枯渇しつつあるサインかもしれません。
グリコーゲンが枯渇しつつあるサインかもしれません。
終盤249Wと初めて250Wを割り込みましたが、
後ろから違うクラスの選手が追い抜いていきました。
”ここが自分の関ヶ原❢❢❢”
そしてこの選手をペーサーにしてぴったりと張り付きました。
カテゴリの上位を狙う選手だけあって、後ろは全く気にする素振りがありませんでした。
そして頂上に近づくにつれ濃霧が立ち込めます。
勾配が強くなってくるとかなり踏んでいくので、離れていきます。
しかし最後は徐々に詰めて詰めて走っていきます。
ゴール間際になると選手の密度が一気に高くなってきましたが、最後はスパートをかけます。
残り100m
そして黒いマットのゴールライン
ゴールラインでタイムを見ると56分50秒❢❢❢
ということでゴール❢❢❢
ここで目標の60分切を果たしました。
今回あまり時間等を見ていませんでしたが、完全に作戦通りのパワーと結果に落ち着きました。
35位/283出走中カテゴリE(40-45歳)
でした。
いろいろ思うところがありましたが、
ゴール後はとても晴れやかな気分になりました。
調子が上がらず体重が減らず○○しなければ・・・・という思いでがんじがらめになってた気がします。
しかしそれでも思いのなかで精一杯走ることができました。
前日、当日の食事は体内にエネルギーを貯蔵させ、ゴール間際までギリギリ持つことができました。
春先のレースというのは諸刃の剣で、自転車を楽しもうにもなかなかレースモードと仕事とのバランス、兼ね合いで難しいところがありました。
なかなかテンションが上がらない日々が続きましたが、
自分なりに実力をきちんと発揮出来たと思います。
いつしか雨が降り出しましたが、晴れやかな気分になりました。
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なかなかのタイムでしたね。マブさんならまだまだ出せると思いますよ!
トータルで考えて序盤をセーブするのは、解っていてもなかなかできないんですが、意識し続けるというところはさすがです。
見倣いたい……けど自分には難しい。
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ありがとうございます❢❢❢
序盤突っ込んでしまわないようにしまわないように。それだけを考えていました。
ただ、周りの動きに流されない分、レース展開には弱いほんとのルーラータイプかと思います。