名古屋ものづくりワールド【前編】

さて皆様こんにちは

まぶちでございますよ。

工場の清掃についてはまた後日発表していきたいと思います。

今回は名古屋ものづくりワールドについて報告していきます。

大変長文になるので、何回かにわけて報告したいと思います。

ソリッドワークス×ラピッドデザイン

まずは、最初3DCADのスタンダード、ソリッドワークスというワードに惹かれてやってきました。

ソリッドワークスは3Dでは代表的なCADですが、misumiラピッドデザインと組み合わせることでさらに機能が高度化します。

3Dプリンタの設計とあわせることで、装置設計が簡単にできるというものをみました。

ソリッドワークスで図面を書く時に、ミスミラピッドデザインから部品データを直接引っ張ってこれるので、簡単に装置設計ができるというものです。

自動車産業が100年に一度の大変革期にある。といわれています。

金属加工業がこれからどうなるか未知数ではあります。

我々の会社は金属は加工できませんが、金属加工ができる会社は逆に大きな飛躍ができる可能性があると感じました。


従来だと部品図も取り込んだり修正したりしながら装置設計をやらないといけませんが、そのデータを図面上で簡単に改変できます。

またその部品単価もリアルタイムに参照ができるというものです。


これは本当にすごい仕組みで、画面上で簡単にデータのやりとりができるばかりでなく、

その場ですぐに部品発注ができてしまう。

そんな仕組みです。

misumi社の部品販売の強烈な囲い込み、参入障壁を築くやり方にみえました。

さすがは製造業界のAMAZONと呼ばれる企業です。

さて、お次は、台湾の摺動部品メーカー、ハイウィンについて

ハイウィンという企業

ハイウィンというのは台湾の企業です。


主に工作機械の摺動(スライド)部品を製作している会社です。

我々が使っているNC機械にも採用されており、THK、NSK、弊社のお客様でもある黒田精工さんなどの日本企業が有名です。

関市に住んでるとIKO(日本トムソンさん)といえば馴染みがあると思います。

なにを作っているのか。といいますと機械の摺動部品です。

機械がスムーズに動くように、スライドする部品です。

misumi-NOVAより

モーターがボールねじを回転させることで、盤を動かします。

その両サイドにあるレールがリニアガイドです。

つまり工作機械において中心的な役割を果たす部品になります。

車でいくとシャフトであったりタイヤまわりのキーパーツになります。

ここの精度がでてないと車も早く低燃費で走れないと思います。

さて、このハイウィンですが、最近とても注目度を増しております。

台湾といえば、世界最強ファウンドリーTSMCや
あのシャープを買収した最強の下受け企業ホンハイ精密工業

が有名です。

サイクリングの業界でもGIANT、MERIDAなどの巨大な製造メーカーが集積しているとてもホットな場所なのです。

台湾というと親日国であり、自由主義で価値観も近くとてもよい国というイメージがありますが、

最近はこの台湾をめぐって米中が陣取り合戦をしています。

今後どうなるかわからないなか、この【台湾メーカー】に話を直接聞くことが今日の大きな目的なのです。

かなり多くの質問をしましたがとても的確に答えていただきました。成るべくバイアスがかからないように正確に情報を伝えていきたいと思います。

◎リニアガイドについて


手でスライドしたところ、【少し重い気がしますが・・・】という失礼な質問をしたところ

与圧という形でこのボックスに圧力を加えているようです。

この圧力によって、工作機械として力がかかったときに、精度変化が出ないようにしているということでした。

◎リニアガイドセンサー

ガイドセンサーについても述べて置かなければなりません。

ガイドにセンサーを取り付けることで、負荷力を見える化してくれる装置です。

負荷がかかったとき、それを信号として共有できるようになります。

それによって事務所で不具合の種を見つけることができ、不具合の余地保全が可能になるということでした。

なんらかの事象で高い負荷がかかっている場合、LMガイドにとりつけられたセンサーが異常値を報告してくれます。

壊れるまえに、原因を取り除いたり、事前に交換ができるということです。

これは予知保全という観点からどんどん普及していくような気がしました。

◎ボールねじ

さて、もう一つの基幹部品であるボールネジ

これも展示品がありました。

ボールねじは、日本製とどう違うのですか?という田中マー君ばりのどストレートの質問に対し、

【正直高速送りのモノに関しては、THK等日本メーカーに一日の長があります。】

ただし我々も日々進化しています。

という回答でした。

日本の先進メーカーの製品をきちんとリスペクトしながらも、進化しようという意志が感じられました。

台湾という国のこの謙虚で素直にキャッチアップしてくる国民性こそが台湾原動力の鍵となっているような気がしました。

ボックス内部の球がぐるぐる回転することで、摺動抵抗を削減しているのですがこの管が回るパイプが旧来品は金属管でできているそうです。

その管が製法上、球がぶつかる部分ができてしまいます。そうすると、動くたびにカンカンカンと音がします。

また音がするということはそこで摩擦等が生じていることであり、摩耗がすすんでいったりします。


しかし新型については管が樹脂でできており、配管のカーブがスムーズのため、円が滞りなくまわることができます。

そのため高速で動かすことができ、かつ静かになる。

これが静音タイプのボールねじの正体ということでした。

さて、最後にこれだけつくっているのだから、ロボットも作ろうとしているのでは?

ときくと、自社の製品を組み入れた

ロボットがすでにあるようです。

最近某有名自動車工場にも採用されたということです。

産業用ロボットの分野は、FANUC、YASUKAWAなど日本の企業が強い分野ではありますが、

ここも台湾との競合になりうる。

ということを感じました。


名古屋ものづくりワールド【前編】”へ2件のコメント

  1. カエルネコ より:

    お、RapidDesignに興味持たれましたか。無料なので使ったってください。3Dプリンターの連携はまたちょっと違いますけどね。
    (うちがジャパンにアイデア提供しましたから)
    ソニーの立体表示ディスプレー見ました?

    1. rpxfn670 より:

      カエルネコさんこんにちは!!
      RapidDesignはすごいですねー!!

      サーバー上でグリグリ動かせるというのがなにやら頭がバグりそうな感じでした・・・・
      私の3DCADのイメージが、超絶カクカクでフリーズするイメージなので(古っ❢❢)

      カエルネコさんのところがアイデア提供!!元締めということでしょうか?ひたすらすごいです!!

      立体表示ディスプレーは有りましたでしょうか?全く見ておりませんでした・・・

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