【みんなで改善】・後半・トマト工業で禁止されている禁止物質9選について
さて、後半でございます。
前回はこちら
禁止物質が9つもあるという話でしたが、
過去の改善によって禁止物質が出てきました。
これは縛るためではなく、
よりクリエイティブなところに頭のメモリを使えるような仕組みになります。
工場や出荷担当に改善をすすめるにあたり、まずオフィスからということで率先して改善をしております。
②金属クリップ禁止
これも禁止にしています。
あと金属製のちっちゃいクリップもですね。
金属クリップ、つける方はとても良いんですが、つけられた方は大変です。
例えばオフィスで挟んで出荷場におくることを想定しましょう。
紙を処分する際に、一緒にゴミ箱にほかることもできず、
毎回毎回分別作業が必要になります。
仮にペットボトルのフタが金属だったら処分が大変ですよね。
金属ゴミ箱を探して歩き回るという無駄が発生してしまいます。
あまり存在しない鉄くずゴミ箱に毎回入れなければならないんです。
一体何のバツ・ゲームなんだと。
というわけで撤去してます。
これにより、鉄くずゴミ入れの殆どを工場から撤去できるようになりました。
③クリアファイル
これはビックリした方も多いと思いますが、
自社内では一切使わないようにしています。
まず、前提としてプラスチックごみになります。さらに、燃やすときに煙がでます。
安いものなんですが、いちいち差し替えの手間がかかってしまいます。
本当に必要な重要書類は写真にとってクラウドにアップすることを推奨してます。
社内Eアシスト(チャット)に写真乗っければそれでほぼほぼOKです。
取引先さんでも見積もり等をわざわざこれに入れてきてくださる方もいらっしゃるのですが、
他でつかってくださいと返却するようにしています。
そのため最近では、外装なしでそのまま持ってきてもらうようになっております。
④ウエットのり
液体ののりについても基本的に撤去しています。
唯一郵便物の糊付けのみ使用しています。
今は乾いたドライのり・テープにて代用してます。
ついでに、郵便の切手に関しては、シール切手というのがあり、そちらを手配するようにしています。
⑤エコタンク一体型インクプリンター
プリンターも無駄が多くなりがちな製品です。
プリンターについては、エコタンク型のプリンターにすべて変更させています。
月間で5,000枚程度印刷をしているので、相当な価格差になってしまいます。
試算したところ、5,000枚の印刷コストは、
エコタンク型 5,000枚×0.4円≒2,500円(年間24,000円)
通常型 5,000枚×1.5円≒7,500円(年間90,000円)
となります。
さらに、ちっちゃいインクだと、しょっちゅうインクを交換、手配し、さらに詰め替えて、掃除をする無駄が発生します。
また長期使用を想定していないので、壊れて交換、ドライバの入れ直しなど、付帯作業が多くなってしまいます。
耐用年数の違いもあります。
家庭用のIP-2700は耐用枚数20,000枚に対し
現在使っているビジネスインクジェットであれば耐用枚数100,000枚と約5倍長持ちします。
⑥電話のとりつぎ
そもそも論で、電話自体をなるべく減らそうとしているのですが、
Aさんが請けて、Bさんにまわすというとりつぎ。
トマト工業では、この電話とりつぎを無駄としています。
この無駄を無駄と規定することは実は大きな意味があると思っています。
なぜなら当然の作業だと思えば、改善がないからです。
無駄と思えば、次に改善がでてきます。
トマト工業式用語でいえば、改善の種、
サツマイモ
です。
探す、詰まる、迷う、異音、戻す。
これらはすべて改善の種となります。
そのためよくかかってくる方は、電話子機に登録し、
営業向けの電話なのか、総務向けの電話なのかを事前に識別できるようにしています。
電話子機の機能で音楽なりわけがあります。
音楽が異なれば、確認作業すらいらなくなります。
この音楽なら総務むけね。
となります。
営業は営業の電話がかかってきたことを事前に知ることができ、総務は営業がでるまで数秒まつことがよくあります。
お客さんにとってみると、取次がなくなり、すぐに担当につながるのでレスポンスが高くなります。
Aさんは自分の仕事に集中出来るというもはやメリットしかない状態になります。
⑦印鑑・決済・承認
私は基本的にハンコを持ってません。しょうがなく押す認印と、会社印鑑があるだけです。
そもそも細かい承認作業などはほぼしておりません。
大企業ではワークフローといって、管理職の主要な業務の一つなのですが、中小企業なので
個人個人が判断して決済を行います。
個人個人が判断するということ。
なぜこのようにしたのか。ということですが、お客さんへのレスポンスを高速化したいということ。
それにもう一つあります。
これは私の脳内CPUが非常に低速で低性能ということが理論的にもわかっているからです。
パソコンに例えると、論理演算を司るCPUが1個であれば、
ここに情報が集中し、フリーズを起こすことがあります。これはまさに中小企業そのものです。
中小企業の社長はそもそもやることが多すぎる。と思います。
中にはスーパーマンのような方もおられるので、その場合は良いのですが、
私のような一昔前のCeleronプロセッサ並のCPUいや、ATOM並だと、頻繁にフリーズをおこしてしまいます。
むかしのパソコンCPUは性能をあげるために、ひたすらクロック数を増やすという思想でした。
ひたすらクロック数を増やしてどうなったか?
Pentium4という爆熱CPU
ができあがりました。
しかし熱がでて頻繁に故障を起こしたり、フリーズしたりと問題が多かったです。
会社でもおんなじですよね。
しかし市場は常にCPUに高い性能を求められます。
さらに性能をあげる必要があるので、CPU業界はどうしたか。
コアを増やす
ことで、これを解決しました。
それがcore2duoという新しいCPUです。
現在会社のパソコンのCPUなどは8つものコアを装備しています。
中小企業はどうにもこうにも、【社長というCPU】に論理演算が集中しがちです。
私はどう考えてもCeleronプロセッサー、なんならATOM並の処理速度しかありません。
さらにメモリが壊れており、
HDDはポンコツです。
それを
社員みんなが論理演算(考える)ことによって解決する。
という手法になります。
まさにcore2duo、corei5,corei7などの発想になります。
これによって、複数並列処理が可能となり、結果として会社全体の性能を上げることに成功しました。
みんなが自分に必要だと思うものを、必要なときに、すぐに買うようにしています。
トヨタ生産方式では、
必要なものを必要なときに必要なだけ
手配せよ。
と言います。
通販サイト他のアカウントは、総務チームだけでなくみんなが使えるようにしています。
よほどの大型商品以外は担当決裁権限があります。
こうしておけば、お客さんから急な依頼があったときでも突発的な対応ができたりします。
⑧個人メール禁止
メールアドレスは全員同じファイルに入ってくるようにしています。
それぞれのメールがクラウド上の一箇所に入ってくるイメージです。
なのでみんなが共有して見れることになります。
会社内で、メール添付、メール送信・・・などは一切ありえません。
そもそもすべてのメールが見える化されているので、
営業が出張でも、総務が代理で返信したり、社長が返信したりできます。
これのメリットは、営業が出張ででていても、即レスができる点にあります。
⑨capsロックキー、numロックキー撤去
トマト工業のオフィス内勤パソコンには
capsロックキーやnumロックキーのような不要なボタンがありません。
しょっちゅう押し間違えて、復旧を頼まれることがありました。
しかしたとえば、
世界から習●●や金正恩
が必要ないように
我々には必要ないので、これらのキーは抜いてゴミ箱にほかっております。
数字が打てない!とか、勝手に変な文字になる!とか
押し間違えて、復旧に手間取ることありませんでしたか?
⑩ゴミ箱は手元に
日々の業務で最も多い作業がゴミ捨て作業です。
オフィス全員が1台のゴミ箱を持っております。さらに手の範囲内においています。
これはなぜか考えました。
それは我々がバッチ処理ではなく、リアルタイム処理型のしごと形式であるからです。
たとえば
生産工場ではまとめ生産はしておりません。お客さんの仕事を1件1件の単位で終わらせていく手法です。
一方まとめ生産、バッチ処理は効率が良いように、ある程度の仕事をまとめて処理します。
一方でリアルタイム処理は、最小単位に細分化して、来た仕事を即時終わらせる処理です。
どちらが良いのかはわかりませんが、すくなくとも我々は、タスクを細分化し、すぐに処理をする。
ということを心がけています。
例えば、Bさんから仕事を依頼されたとき、
ちょっとまって。は禁止です。
依頼されたものを最優先にそちらから取り掛かるようにしています。
なぜなら、言われたAさんが、仕事をすすめないかぎり、Bさんの仕事がストップするからです。
全体としてみたとき、Aさんがバッチで処理できなくなったとしても、Bさんの仕事に先に取り掛かった方が手待ちの無駄がなくなるので会社全体の効率が良いことがわかります。
そうすると、できた細かい仕事ごとにおわらせないといけません。
短期記憶のメモリにいれておくことがなくなるので、即終わった仕事を書類とともに、ファイルするか、ゴミ箱にほかります。
つまり細かい仕事の集合体になるので、細かい仕事がどんどん終わっていき、
ゴミ捨て作業が非常に多くなるということです。
そのため左手、もしくは右手の動作範囲内にゴミ箱をおくことを徹底しています。
なんなら一人一個のゴミ箱を持っている。ということになります。
ゴミ箱も普通は丸形ですが、我々はA4より大きめのダンボールが入る箱を用意し、ここにクシャらずにそのまま捨てるようにしています。
これは売りたいのですが、なにぶんゴミ箱とは思えない値段になりますので、未だ売らずですが、業務高速化になくてはならない家具です。