FRP板同士の接着には何が適してる!?
Q:FRP板同士の接着にはなにが一番適しているでしょうか?
2m×1mの板の面同士をくっつけたいです。
A:いつもお世話になりありがとうございます。
FRP素材屋さんです。
◎専用の接着剤
板の接着については、陶磁器質タイル接着剤のME-01をご利用ください。
なぜこのような2液タイプで、かつ高価格品が必要かと申しますと、
通常の接着剤には、溶剤が揮発して硬化するタイプや、空気中の湿気と反応硬化するタイプなどがあります。
しかしFRPは湿気をほとんど保持していないため、空気中の湿気と反応硬化するタイプが適用外となってしまいます。
また、溶剤揮発型でも、FRP同士では揮発する溶剤の気道が確保できないため、膨れたり、剥がれたりという不具合が出がちです。
その面、2液を反応硬化させるタイプですとすでに硬化反応が完了する素材は塗布時にはすべて揃っているので、FRPのような素材同士でも硬化させることができます。
またエポキシ系は硬化時の体積収縮が少ないというメリットもあります。
◎もっと簡単に接着する方法
なお、こんな高い接着剤は不必要❢❢
もっと簡便に接着したいという場合もあろうかと思います。
そういった場合の裏技を少し解説したいと思います。
ただし自己責任でお願いします。
湿気反応硬化型接着剤を薄塗りして、しばらく放置しておき、空気中の湿気を表層に確保してから貼り合わせます。
硬化時に必要な素材を揃えてから貼合硬化させるということです。
※注意点
仮に我々であれば問題なく施工は可能です。
しかしいきなりこれをやろうとしますと失敗する可能性が高いため推奨はされてないということになります。
日々の気温、湿度は大きく変わるので経験が必要になります。
もっと簡単な方法として
またゴム系接着剤を両面に塗布しておき、(片側だけで200g/㎡以上両面で400g以上を塗布)軽く乾燥させた状態で転圧することで接着できます。
(このタイプ、クロロプレン系ゴムという記載があると思います。黄色いゴムを溶剤で薄めたようなマンゴージュースのような接着剤です。)
注意点として、1発勝負になりますので、貼り合わせ後は一切位置の調整等はできません。
以下ME-01の情報になります。
◎塗布量について
塗布量についてまとめると
1.5ー3.0kg/㎡
こういう書き方をするとわかりづらいので
2.0kg/㎡くらいでしょうか。
1㎡で2kg
というわけで2㎡の場合、4kgを使用する計算になります。
お問い合わせ頂き、ありがとうございました。
どうぞよろしくお願いいたします。
【ME-01 15kg(A剤5kgB剤10kg)セット コテ付】陶磁器質タイル、石材用弾力性接着剤
商品詳細
ME-01 JIS A 5548 タイプI
JIS A 5548 タイプⅠ
JAIA 4VOC基準適合
金属・FRP・コンクリート・モルタル下地の屋内外壁面に、陶磁器質タイルや薄物石材を張り付けるのに適した、変成シリコーン・エポキシ樹脂系弾力性接着剤です。
注 空気の対流が少ない箇所で使用すると臭気が残る可能性があります。
商品詳細
容量 |
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用途 |
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性質 |
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標準使用量 |
1.5~3.0kg/㎡ ・ 0.3~0.6㎡/kg |
使用方法
【下地の確認】
●コンクリート・モルタル下地
下地は凹凸や不陸のない平滑面とし、浮き水のないことを確認します。
●ボード類下地
タワミのない厚手の材料を使用し、目違いや目地あきのない下地とします。
【下地の清掃】
接着不良の原因となるゴミ・ホコリ・油分・レイタンスなどを取除きます。
チェック:接着不良の原因となる可能性がありますので、吸水調整剤などは塗布しないで下さい。
【墨出し】
割り付け図面に従い墨出しを行います。
【接着剤の混ぜ合わせ】
1.接着剤のA剤とB剤を1対2の割合(重量比)になるように取り出します。
チェック:・接着剤を取り出す時はA剤とB剤では別々のヘラを使用して下さい。
・B剤は空気中の水分の影響により皮張りを起こしますので、取り出し時以外は蓋をして下さい。
2.取り出した接着剤を色が均一になるまで、よく混ぜ合わせます。
チェック:・一度に混ぜ合ぜる量は可使時間内に使い切れる量にして下さい。
・一度混ぜ合わせた接着剤は保管できません。
・A剤とB剤がよく混合されていないと接着不良や石材への汚染の原因となりますので注意して下さい。
【接着剤の塗布】
1.接着剤は左官ゴテを用いて下地に押し付けるように均一に塗布します。
チェック:・一回の塗布面積は張付け可能時間内に仕上げ材を張り終えることのできる面積として下さい。
2.接着剤を塗布した後、クシ目ゴテを用いてクシ目を立てます。
チェック:厚塗り・塗布ムラ・薄塗りなどは接着不良の原因となります。
クシ目ゴテ図
【仕上げ材の張り付け】
1.クシ目を立てた後すぐに仕上げ材を張り始め、張付け可能時間内に張り終えます。
チェック:張付け可能時間は環境により異なります。
2.仕上げ材はもみ込むようにして張り、裏面全体に接着剤がなじむようにビブラートなどの
衝撃機具を使用して充分に圧着します。
3.約2㎡ごとに仕上げ材を1枚剥がし、裏面に接着剤が充分付着していることを確認します。
チェック:・接着剤がタイル表面に付着した時は、すぐにシンナーなどを含ませた布で拭き取って下さい。
・目地直しは接着剤が硬化する前(張り付け後30分以内)に行って下さい。
【養 生】
接着剤を硬化させるため仕上げ材張り付け後1日以上外力が加わらないように養生します。
【目地詰め】
1.目地詰めを行なう前に仕上げ材のズレがなく、また、接着剤が硬化していることを確認します。
2.目地部に目地材を充てんします。
チェック:伸縮目地や設備機器との取り合い部には、シーリング材を充てんしますので
セメント系目地材を施工しないで下さい。
3.表面に残った目地材を拭き取ります。
【端部の処理】
伸縮目地や設備機器との取り合い部にはシーリング材を設けます。
チェック:シーリング材が硬化するまでは、ホコリやゴミなどが付着しないようにして下さい。
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