「工業模型用石膏について解説したよ。」

石膏解説シリーズ第三回、今回は工業模型用石膏について

 

種別 品名 混水量
(%)
攪拌時間
(分)
終結時間
(分)
最終膨張
(%)
強さ(MPa) 用途 特長
ぬれ引張 ぬれ圧縮
樹脂混合
B-110 30~33 7 30~42 <0.12 ※25 小型精密倣モデル
真空成形
強度・硬度大
中性
中性
模型用
B-12 38~42 10 35~45 <0.12 >1.76 >13.7 一般模型用
ワックス成形
高強度
中性
アルカリ混入厳禁
低膨張
模型用
B-13 38~43 10 45~60 <0.06 >1.47 >11.8 反転モデル
倣モデル
低膨張
標準タイプ
アルカリ性
B-13R 38~43 7 32~42 <0.07 >1.76 >12.8 反転モデル
倣モデル
小型モデル向
低膨張
速硬化タイプ
アルカリ性
B-13MS 48~52 7 32~42 <0.08 >1.67 >11.8 切削加工用
樹脂型反転モデル
加工性大
アルカリ性
B-13MSZ 48~52 5 23~31 <0.1 >1.67 >11.8 切削加工用
樹脂型反転モデル
加工性大
即硬化タイプ
アルカリ性

 

いろいろありすぎて難しいですよね。

 

工業模型用用途の石膏としては

主に用途としては3種類の業界向けとなります。

木型屋さん、金型屋さん、鍛造屋さん

 

1.木型屋さん用途

木型屋さんは、木を削り出したりして型を製作する業者さんです。

今は3Dプリンタなどが高性能化してきており、少なくなってきています。

 

2.金型屋さん用途

金属の金型屋さんが、製作した金型の精度を精密に測るために使用します。

実際は、樹脂製品ができる型であったとして、その中に石膏を流し入れて、寸法を確認するため等に使います。

その際、重要視されるのは、できあがりの精度です。

石膏はどうしても硬化後、寸法が膨れるので(膨張)サイズが変わります。

その変化量がなるべく小さいものを選択していきます。

 

この用途として使われるのが、工業模型用の低膨張石膏であるB13R

【焼石膏・せっこう20kg B-13R】低膨張工業模型用石膏

¥5,790(税込6,369円)

  • SZSTS0020A

薬品が入っており、これがために硬化後の体積が精密に出やすい特徴があります。

 

よりカクハン時間が長いのが、B13タイプ

 

切削性を上げたB-13MS

切削性を上げ、さらには硬化速度をあげたB-13MSZなど派生品もあります。

 

まとめると、

金型や鍛造用途で、型の寸法がきちっと出ているか確認する用途の使用。

 

ノリタケカンパニーリミテド製

B-13:アルカリ性で、低膨張がB13

B-13R:アルカリ性で、低膨張のB13、これの速度アップしたRAPIDのRがB13R(私の推察です。)

B-13MS:アルカリ性で、加工切削性をあげたのがMS品番、B-13MS(ModifySetting?)私の推察です。

B-13MSZ:アルカリ性で、加工切削性をあげ、かつ速硬化タイプが、B-13MSZ

 

というくくりになります。

 

他にも樹脂混合のB-110、混水量が極めて少なく、強度重視で、中性タイプです。石膏はアルカリ性なので、型をいためたり変色させることがありますので、中性タイプがここにあたります。

 

B-12、B-12は中性タイプで、B-13の中性版です。

 

B-110 樹脂混合で強度が極めて高い。中性、真空成形などに。

B-12 B-13の中性版

FRP素材屋さんにお問い合わせください。

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