浮き上がる防水下地
Q:FRP素材屋さんこんにちは。
参考になるサイトみてます。
防水樹脂を購入させてもらいましたが、アドバイス通りとても良いのでまた購入させてもらいたいと思います。
送料無料!!【国産 防水工事用 軟質ポリエステル樹脂 20kg 青ラベルPC640】 販売価格 9,558円 税別価格 8,850円 |
さて、防水工事の際に、下地から浮き上がってくるパネルがあります。
コンクリートボードのような色をしているのですが、そのまま上に積層するとあとから大きい気泡が入ってきます。
原因と対策はわかりますでしょうか?
A:FRP素材屋さん馬渕です。
いろいろ他社の製品のことを言われる営業もおりますが、
あくまで自分自身の理論に沿って考えるべきと考えます。
その中でベターなチョイスをしていただければと思います。
送料無料!!【国産 防水工事用 軟質ポリエステル樹脂 20kg 青ラベルPC640】 販売価格 9,558円 税別価格 8,850円 |
さて、下地から浮き上がってくるということですが、どのような浮き上がりかがわかりかねますので、一般論として回答いたします。
●原因
最近は少なくなりましたが、外壁ボードなどを裏側にしてベランダの防水下地にするケースがあります。
これは不燃建材であること。同じボードであること。入手が容易。
という理由からだと思われます。
一番の問題点は、おっしゃる通りFRPの下地からの浮き上がりです。
このメカニズムはなぜかと申しますと、大きな原因の一つと考えられているのが、
このボードの表層に塗装がかけてあるからです。
コストの面から水系エマルジョン系の塗装(シーラー)がかけてあります。
なぜこの塗装が必要かと申しますと、表面の仕上げに対し裏面が素地(無塗装・むき出し)ですと、水分の吸収が裏面からのみとなってしまうからです。
この状態ですと、裏面水分リッチ、表面水分小。という状態ができあがります。
この状態はボードにおいて非常に不安定な状態で、ティッシュペーパーに水を含ませると面積が大きくなると思います。
ボードもそれと同じ状態で、裏が大きくなる、すなわち凹型にたわんでくる。と言う事がいえます。
これはソリに繋がります。大きなボードの反り力というのはものすごい力で、比重と板厚に強い相関関係が見られます。
長期耐候性を求められる外壁では、高い比重、厚い厚みという2点があり、水分を吸収すると留め付けてあるボード自体にものすごい残留応力が発生します。
これは釘を浮かせたり板自体のクラック、目地割れ、表面塗装浮き、などの深刻な現象を引き起こします。
これを改善するため、表層と同じように水分をブロックしてあげることが重要になります。
そのため裏面にも塗装がかけてあるのです。
問題なのは、水系エマルジョンは乾燥後透明になりやすい。溶剤に溶かされる。ということです。
無塗装に見えてしまいそのまま施工してしまいがちです。
そのため弱い塗装の上にFRPのような強い塗膜が形成され、かつ硬化時に収縮をするため、シワになったり浮き上がりを誘発したりするのです。
これが原因ですね。
●対策
対策はこの原因に沿っておこなう必要があります。
簡単なことは表面のある一定割合を研磨してあげる。ということです。
このあたりはボードの種類、工事店さんのノウハウにあたる部分なので、一概には言えませんが、
20%以上を研磨すべきと判断しています。
かなり番手のあらい40,30番あたりでゴリゴリ研磨してください。
研磨番手が粗いほうが、研削量は増えます。
それでも問題が起こるようであれば、また別の原因も推察されますので、
その際はまたお声掛けください。
どうぞよろしくお願い致します。
FRP素材屋さん馬渕