樹脂の溶剤を吸い込んでしまった。危険性はどうなの?
Q:いつもお世話になりありがとうございます。
先日エポキシの透明樹脂と間違えて、クリアポリエステル樹脂を購入してしまいました。
ラベルのところに胎児への影響等の記載があったのですが、危険性はだいじょうぶでしょうか?
また吸い込んだものはとどまるものでしょうか?
A:お問い合わせ頂き、ありがとうございました。
FRP素材屋さん馬渕です。
まず前提として現在化学物質の記載規制が非常に厳しくなってきているということをご理解ください。
発がん性の表記になりますが、現在分類として
1,2A、2Bというように分類されており、樹脂中のスチレンという溶剤が上から3つ目の2Bに分類されております。
やっぱり危険なんじゃないか❢❢❢
と言われますが、すこし冷静になっていただきたく思います。
といいますのは、
日常生活においてこの発がん性物質というのは大変ありふれているからです。
●三番目の分類2B
上から3つ目の2Bに該当するものとして、
コーヒー、ガソリン、ガソリンエンジンの排ガス、漬物などがあります。
職業でいきますと、大工、建具屋さん、クリーニング屋さん、印刷屋さん、服飾製造業というのもここにあたります。
これらをもってすぐに発がんするのか?というとそうではないと思います。
では上から2つ目を見ていきましょう。
●二番目の分類2A
ここに該当するのは赤肉(豚、牛など)があります。
ディーゼルの排ガスが該当します。
さらに職業でいきますと、美容師さん、理容師さん、ガラス製造業、シフト勤務などもここに入ります。
●一番上の分類1
一番上の1のカテゴリ該当としては、
太陽光、アルコール、タバコなどがここに入ります。
燻煙、加工肉なども入りますね。
ソーセージや、ウィンナーというものになります。
職業でいきますと、靴製造業、塗装、ゴム製造業、鉄製造業などがここに入ります。
つまりはほとんどの製造業が発がん性があるという表記になっているということです。
表記が厳しくなっているというのはそういうことです。
●日常的な食品にありふれる発がん性物質
発がん性物質として
食品で代表的なところですとポテトチップスなどにあるアクリルアミドという物質が上から二番目の2Aに該当します。
ビスケットやピザなどにも含まれているので該当するのですが、
それをもって直ちにガン・・・
と言う事にはならないと思います。
そのため一応表記はしてありますが、換気に注意して使用してください。
という回答になろうかと思います。
●体内への蓄積について
また体内に蓄積という問題についてはアスベストのように物質的にとどまる危険性はいと言えます。
どうぞよろしくお願い致します。