トップコートはポリエステル系とアクリルウレタン系がありますが、どちらが適してますか?
Q:ご連絡頂きありがとうございます。
追加でご質問させていただきます。
トップコートの種類は2種類でポリエステル系とアクリルウレタン系があるようですが、
貴社のイソ系というのは、ポリエステル系に含まれる種類でしょうか?
ネットで調べた限りでは、ポリエステル系は乾いた状態では硬くなり割れやすい為、
重ね塗りになる再塗装には向いていないという情報は正しいのでしょうか?
一方、アクリルウレタン系はポリエステル系のトップコートと比較すると、
硬さが無いためFRP防水層の特徴である耐摩耗性を生かすことができませんが、
塗り直しに向いているのでしょうか?
度々で申し訳ありませんが、ご回答宜しくお願い致します。
A:いつもお世話になりありがとうございます。
FRP素材屋さん馬渕です。
○○さんがおっしゃっている理解で概ね正しいです。
塗料は種類があまりにも多く、一個ごとの商品回答は実務上難しくなります。
そのため以下は一般論としての回答になりますので、詳細が異なる可能性がありますが、
おおまかな理解の回答にはなると思います。
トップコートのポリエステル系とアクリルウレタン系
ポリエステルはポリエステル樹脂を固めたものです。
樹脂系と言い換えることができます。
アクリルウレタン系は塗料になります。
○ポリエステル樹脂
プラスチックのような質感のものがポリエステル樹脂系になり、
大きくはオルソ系とイソ系に別れます。
オルソ系は紫外線によって分解されやすいため屋外仕様ですと白化、チョーキング、ひび割れ、退色がおこります。
イソ系は耐候性が高いで す。
メリットは厚膜0.3mm程度が可能で、耐擦傷性に優れています。
デメリットは硬度が硬いので、厚塗りをすると割れやすいです。
○アクリルウレタン塗料
アクリルウレタン系は非常に紫外線に強い塗料になります。
物性イメージはゴムになります。
膜厚は0.1mm程度と薄く、物理的な殺傷性に対してはポリエステル樹脂に劣ります。
○硬度について
強度と硬度についてはよく質問がありますが、硬いものがすべての場所にてきしているとは思いません。
硬いと強く思えますが、割れやすいためです。
クッキーのほうが硬いですが、グミのほうが割れにくいです 。
トップコートがよく使われる場所として、
ベランダなど紫外線が強い場所で、歩行をされるケースがある場合は、上記の理由からイソケイポリエステル樹脂系トップコートが採用されます。
※オルソ系を使うと、上記トラブルが起こりえます。
逆に、屋根の再塗装や、耐擦傷性が必要ない塗装面に対しては、塗りやすく、伸びやすいアクリルウレタン系塗料が採用されます。
一長一短があります。
どうぞよろしくお願い致します。