ゲルコート成形品にヒケができた!?
Q:ゲルコート成形品にヒケができた。
FRP素材屋さんこんにちは。
いつも楽しみにしています。
さて、先日頂いたゲルコートですが、成形品を作ったのですが製品に歪みというか凹みができてしまいました。
原因と対策を教えていただけないでしょうか。よろしくお願い致します。
A:◎◎様
いつもお世話になりありがとうございます。
FRP素材屋さん馬渕です。
ゲルコートは大変難しいですよね。
しかしながらポイントを抑えれば驚くほど上達するのもまたFRPです。
今回一番重要なのはいつも言っている
”真因がなにか?”
ということです。
修理するのは簡単ですが、良いものができたりできなかったりではよくありません。
ヒケというのは収縮です。
FRPを構成するのは
樹脂(ゲルコート含む)+ガラスマット
ですが、
硬化後ヒケが起こるのは樹脂分オンリーです。
ガラスマットに体積変化はありません。
もうすでに答えが半分出ているかとは思いますが、
ある一方では樹脂5、ガラス5≒10
もう一方では樹脂9、ガラス1≒10
という配合があり、硬化に従い樹脂が半分になった場合(大げさに解説しています。)
樹脂2.5、ガラス5≒体積7.5
樹脂4.5、ガラス1≒体積5.5
つまりここでいう ヒケは樹脂が多い方がなる可能性が高いわけです。
そしてその条件は
形状によるものと施工によるもの
にわけられます。
1.形状によるもの
角部などはガラスマットが入らず、部分的に樹脂過多になりやすいですよね。
そうするとその部分の収縮率が高くなりヒケにつながる。
また樹脂過多になると、硬化熱の逃げ場がなくなり、より硬化熱が蓄熱し黄変、収縮をもたらします。
2.施工によるもの
事前のガラスマットのわりづけが悪く、樹脂分が厚くなっている。
ということです。
また硬化収縮が今回の原因ですので硬化時間をできる範囲で長めにとってゆっくり固めて上げる事でも効果があるかもしれません。
いずれにしろ今回の失敗を次に生かせれば大変良い教材になったということになります。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
FRP素材屋さん 馬渕
|
|
|
||||||
|
|
|
||||||
|
|
|