昆虫標本にボイド(気泡)が入ってしまう。
Q:お世話になります。超低収縮樹脂は硬化後でも無色透明でしょうか。
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生物標本の封入用樹脂として使用を検討しております。
透明注型用の不飽和ポリ
エステル樹脂を使用しておりますが、硬化時の収縮で標本内部にボイドが発生し
ました。ボイドの無い高度な封入を実現すべく、ほぼ収縮皆無の樹脂を探してお
ります。表題の樹脂は希望の用途に合致しておりますでしょうか。
あと、硬化剤はパーメックNでも問題ありませんでしょうか。
以上、宜しくお願いいたします。
A:いつもお世話になりありがとうございます。
該当の樹脂はフィラーがたくさん入っておりますので、透明にはなりません。
色は白色ですので標本がきれいに見えません。
無収縮で透明というのは製品としてないため落とし所が必要となります。
封入用樹脂として最適なのは、FRP素材屋さんの透明クリア樹脂ですが、
施工方法によって空隙等は解消できる可能性があります。
実際に標本用途で使われているお客様が多数いらっしゃいます。
以下はお客様とのやりとりの中で見えてきた方法です。
パーメックについて
他社等で購入されたパーメックでクレームがついたことがありました。
カーボンの型を製作されたケースですが、
これは収縮の際にうまく機能せず型を破壊したケースがありました。
硬化剤の鮮度が落ちていたことが原因です。
そのためパーメックNについてはわかりかねます。
標本内部のエアー除去
標本内部のエアーについては
2パターンの原因があり、それぞれに対策をする必要があります。
○収縮が問題の場合
硬化収縮が気泡を発生させるのであれば硬化収縮を抑えることで改善出来る可能性はあります。
硬化収縮の抑え方については
”FRP素材屋さんの日記”にいくつか記載があります。
ポイントを絞って言えば
1.施工層を増やす(厚付を避け回数を増やす。)
2.硬化剤の種類、量を適正にする。
と言った方法です。
○生体内部の気泡の問題
標本の場合、生体内部から気泡が出てくるケースがあります。
これは硬化熱反応により内部の水分や空気が膨張するためで、
このエアーが気泡を発生させるケースがあります。
これを止めるには、
1.生体にプライマーを塗布する。
造膜型プライマーが良いです。
FRP素材屋さんのウレタンプライマーで実績があります。
【ウレタン樹脂シーラー 1L】KCプライマー 国産品 販売価格 2,849円 税別価格 2,590円 |