鹿が出たよ!
工場の入口のところに山加産業さんの駐車場があるのですが、
その向かいが”けもの道”となっています。
昔はイノシシくらいしか出ませんでしたが、近年鹿がでるようになりました。
とはいえ年に数回ですが
こちらを見ています。
カサカサカサッ!!
ここから距離を詰めたところで逃げてしまいました。
危険を察知したのでしょうか?
どうやら2頭いたようです。
このあたりは昔は杉とヒノキしかなくて野生動物にとっては住みにくい環境だったと思います。
しかしながら最近は広葉樹が増えてきて、徐々に野生動物の生息域が広がっているような気がします。
ここ最近このように鹿が住み着いてきているのは個人的には嬉しく思います。
天敵がいないのでこれから数も増えていきそうです。
NCルーターという機械は、木工フライス盤とも呼ばれます。
フライスと旋盤(せんばん)というのが加工の基本形態です。
カンボジアからの研修生を受け入れるにあたって、技術習得が名目ですので、いくつかある項目のなかからこの”フライス盤作業”をえらびました。
とはいえ、会社のNCルーターはCNCマシニングセンターという機械で、すべてCADCAMによって制御しています。
たとえばPCは昔は、プログラムを手打ちして直接プログラムを走らせています。
機械も同じようなもので、プログラムから走らせるというよりはウインドウズというソフトによってわかりやすく制御できますよね。
これが機械加工におけるCADCAMソフトの役割となります。
新しい機械は、CADで書いた図面をCAMで機械言語に変換して機械が動きます。
そのため実作業ではほとんど
1.ボタンを押す →
2.プログラムを走らせる →
3.段取り替え作業をおこなう
というサイクルになります。
研修生制度はずいぶん昔から変わっておらず、汎用フライス盤をつかった作業を研修項目として技術習得せねばなりません。
さて、今回、研修生から実習生へと昇格するために試験を受ける必要があります。
この試験に落ちると本国へ強制送還という憂き目にあいます。
そのため岐阜の鉄工の ”丸貴工業”さんにおじゃまし、汎用フライスをつかって円柱を四角形にする作業を行うこととなりました。
今回、ついていくことに。 社長さんはこの道半世紀の鉄工マスターでございます。
現在この岐阜でも汎用フライスを使いこなせる人財は減ってきているようで、大変貴重な会社と人財が揃っているようです。
大手はNCフライスで量産品を作るのが得意ですが、ここは1品から短納期で作ってくれるため非常にありがたいという紹介者さんのお言葉がありました。
分野は違えど方向性は同じなので共感できる部分が多々あります。
カンボジアのヤン氏 いつもは社長に似てヘラヘラしておりますが、本番は真剣な表情を見せます。
おいおい、
ウチの工場のときと全然ちがうじゃないか!
とヘラヘラしながら指摘するといつもの笑顔が出ます。
なんかちがうような・・・
手前の四角柱が切削加工品です。
木工などとの違いは、刃物の回転数です。 数千回転の低速回転でも “ゴリゴリ”削っていきます。
また仕上げ精度も建材分野がプラマイ0.5ミリで有るのに対し鉄工は0.1-0.2という世界です。 確かに高度な精度を要求される分野が多いので、これだけの精度を出さないといけない。
ということだと思います。
フライス盤はガタイの大きさにもよりますが、 最高で2ミリ程度はけずれるので、
普通は 2ミリ 2ミリ 2ミリ1ミリ 0.2ミリ 0.1ミリ などとだんだん切削量を薄くしながら削っていきます
が、
ヤン氏は 2ミリ 2ミリ 2ミリ 2ミリ 2ミリ
最期まで ”ブレません。
” 案の定精度を見ると
”ブレブレやないけ”!”
気を取り直して最期の精度出しをきちっとやろう。
と本人も暑い中汗だくで頑張りました。 なんとか形にはなったものの、次のトライアルできちっと精度出しができるようにして次の本試験に臨みたいと思います。