中小企業診断士、理論政策研修岐阜
土曜は理論政策研修を受けてきました。
中小企業診断士という資格は資格更新要件として
1.5年間で企業診断を30日分行うこと。
2.理論政策の研修を5年間で5日分行うこと。
という要件があります。
そのため毎年岐阜のふれあい福寿会館で研修を受けています。
研修は4時間と大変長いです。
最近では研修に実際の企業の経営者が見えて実務的な話をされるので大変参考になります。
昨年はモリマツ工業さん
今年は岐阜の人はみんな知っているであろう”デリカ・スイト”の代表取締役の会長さんが見えました。
3部構成になっており、
1は岐阜経済大学の教授の方が実際の中小企業政策の変遷を
2は川崎重工業出身の先生による航空宇宙産業の今後
3はデリカ・スイトの代表取締役の会長さんの講義でした。
1は”アベノミクス”でどういった箇所に優遇政策が適用されるのか?これまでの中小企業政策について
というところを教えていただきました。
実はいろんな補助金や優遇金利、制度補助などがあるのですが、ここをスルーしてしまうケースがあります。
大変もったいないことですので、ここを覚えると実務に大変+になります。
2は航空宇宙産業について
航空宇宙産業というと大変なじみにくい部分がありますが、たとえば自動車産業と比較して説明してもらえたので、大変わかりやすい講義でした。
LCCに代表されるように、今後一般の方にもどんどん空の旅が広がっていくことは間違いなく、さらに新興国での航空需要が爆発といっていいほど需要が拡大するという展望があります。
ただ、その分航空機の価格も下がっているため、自動車産業のようにコストも意識していかなければならない。
ということが印象的でした。
また航空宇宙アドバイザーとして活躍されているため、一般の中小企業がボーイング社などと交渉して取引ができた事例については大変参考になりました。
航空宇宙産業は軍事と深く関わりがあり、
アメリカのボーイング
フランスのエアバス
さらに
カナダのボンバルディア
ブラジルのエンブラエル
などが政府の後ろ盾を得て熾烈な競争を繰り広げています。
日本の3重工(三菱、川崎、富士)はボーイングとつながりが深く
ここから大変大きな受注をもらっているようです。
3はデリカスイトの代表取締役さんのお話。
デリカスイトさんは大垣市にある企業です。
70店舗ほどテナントなどを中心に運営されている岐阜では超有名な企業です。
大垣は関ヶ原前哨戦の杭瀬川の戦いや輪中に代表されるように、揖斐川を中心として
非常に水と関わりが深い都市です。
水の都市≒水都スイトです。
から分かるように、地域に貢献していく。
ということを大変重視されています。
現在も大垣の商工会議所の副会長など様々な役を歴任されている方です。
また大変勉強家で、大学を入りなおして卒業したり、60歳代で京都大学のゼミに修習生としてはいり、
70になるまで資格や勉強をしておられるようです。
日商の販売士1級検定では全国トップの成績で表彰されています。
この勤勉さ、謙虚さに代表されるように
経営者としても人間としても一流の方だと思います。
通常であれば3回分の貴重な講義の大変実り多い一日でした。