「陶芸愛好者必見!石膏大作戦 – 種類別使い分けマスターに❢❢」

おはようございます。

 

FRP素材屋さん馬渕です。

 

今日は石膏について。

FRP素材屋さんでは多数の石膏商品を扱っておりますが、その解説をしたいと思います。

 

前提として、陶芸用途として解説します。

ノリタケカンパニーリミテド社の商品で解説いたします。

 

石膏の見分け方

まずは、石膏商品の見分け方について

 

一般用には、HS-550からHS-750まで5種類あります。

種別 品名 混水量
(%)
流込時間
(分)
終結時間
(分)
膨張
(%)
強さ(MPa) 用途 特長
ぬれ引張 ぬれ圧縮
一般用 HS-600 56~60 8.5~10 35~47 <0.18 >1.4 >8.3 一般ロクロ 吸水性抜群
短時間で石膏型の乾燥可能
気孔の目詰まり解消
新型から素地離れ良好
低い混水量でも高い吸水性
HS-650
(特級相当)
61~65 7.5~9.5 35~47 <0.18 >1.1 >7.4 一般ロクロ
圧力鋳込
HS-700 66~70 7.5~9 32~44 <0.18 >1 >6.4 圧力鋳込
HS-750
(A級相当)
71~75 7~9 32~44 <0.18 >0.9 >5.9 一般鋳込

HSはハイサクトの略

HSー750というのは混水量75%、HSー600は混水量60%の製品です。

水の量が多いと柔らかくなり、少ないと固くなります。

 

 

使い分けとしては、A級相当の750の方が切削性がよく削りやすいです。

陶芸作家さんがよく使う石膏になります。

 

一方で特級相当は水が少ないので硬めに仕上がります。

 

一般ロクロは、我々がおもっているようなロクロではなく、機械でコテを当てて製形します。

物理的な圧力がかかるので硬い石膏を利用します。

 

キハラさんの動画が参考になります。機械式ロクロ

有田焼トップメーカーキハラさんの機械式ロクロ

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キハラさんの動画がわかりやすいです。

 

 

圧力鋳込みは大量生産の陶芸で、泥しょうに圧力をかけるので、固めな石膏を使います。

 

一般鋳込みは圧力はかからないので、切削性のよいA級相当HS-750をつかいます。

 

一般鋳込みは、容器にいれた泥漿(でいしょう)を一旦捨て(排泥)残ったものを利用します。

石膏が水分を吸って固形化したものが残るので、吸水性が重要になります。

そこで、比較的吸水性が良いHs750など密度の低いものを使います。

 

混水量の調整

混水量の調整は、重量に対する水の比率で行います。

 

HS700であっても、HS650級の強度を出したい場合は、水の量を調整することで、硬さを変えることができます。

 

計量した水に計量した石膏を散布するような作り方です。

 

なので、FRP素材屋さんのHS700はA級にも、特級にも使えるということになります。

※ただし石膏スラリー流し込み時間などの調整が必要となりますので注意してください。

 

学校教材などの石膏は、A級のHS750相当です。

 

世界的には、中国、モロッコ、タイの鉱山がありますが、タイから取れるバージン石膏を利用しており、品質が高いです。

 

捨て型・ケース用型

このあたりになるとさらに分かりにくくなりますが、

このように別れていきます。

 

捨て型は精度を求められるので、HS-700低膨張石膏を利用します。

ケース型は型屋さんとよばれるところで量産を目的とした型として利用されます。

 

さまざまな商品がありますが、基本的には水分が少ないほうが硬いものとなります。

捨型原型用 HS-700
低膨張
66~70 7.5~9.5 32~44 <0.15 >1 >6.4 見本型 低膨張
作業性良好
ケース用 HIケース 46~50 9 31~43 <0.1 >1.3 >10.8 ケース型
(主としてロクロ型用)
低膨張
中性
H23B 40 7 <50 <0.08 >1.4 >16.5 ケース型 低膨張、高強度
作業性良好
中性
STケース 50~55 6.5~9 29~41 <0.08 >1.3 >10.8 ケース型 低膨張
加工性良好
アルカリ性

 

陶磁器の型について

上から
原型
元型(捨て型)
ケース型
使用型

にそれぞれなります。

 

こちらも参考にしてみてください。

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