【プロが教える】古民家再生やDIYに役立つ「FRP樹脂」の選び方と裏技
【プロが教える】古民家再生やDIYに役立つ「FRP樹脂」の選び方と裏技
こんにちは!今回は、ボロボロになった木材(梁や柱)をFRP樹脂で固めて残したい、
というプロ向けの相談をベースに、樹脂の「粘度」や「種類」の使い分けについて分かりやすく解説します。

Q1. ボロボロの木材を固めるのに最適な樹脂はどれ?
結論から言うと、「低収縮(縮みにくい)」かつ「色が綺麗な」樹脂が理想的です。
木材に樹脂を染み込ませて固める場合、樹脂が固まる時にギュッと縮む「収縮」という現象が起きます。
この力が強すぎると、せっかくの木材を壊してしまう可能性があるからです。
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おすすめ: 今回の相談で選ばれたのは、台湾産のポリエステル樹脂(2597 APT)です。
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理由: 「色が綺麗」「収縮が比較的少ない」「コスパが良い」という3拍子そろったハイグレードな汎用樹脂だからです。

硬化前後の色を比較
Q2. 樹脂が「ドロドロ」すぎて染み込まない!サラサラにする方法は?
樹脂は気温が低いと、バターのように硬くなる性質があります。
そんな時に使える「サラサラにする裏技」が3つあります。
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湯煎(ゆせん)で温める: 一番安全で効果的です。温めることで、
バターが柔らかくなるのと同じ原理で扱いやすくなります。 -
専用の希釈剤(スチレン)を混ぜる: 樹脂の成分そのものを足して薄める方法です。
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アセトンを数%混ぜる: これが「超裏技」です。アセトン(洗浄液)を少し入れるだけで、水のようにシャビシャビになります。ただし、入れすぎると強度が落ちるので注意が必要です。スチレンは硬化後残留しますが,アセトンは揮発する。という違いがあります。
Q3. 透明度を保ちながら「厚み」を出したり「隙間」を埋めるには?
木材の質感を残したい場合、ただ塗るだけでは膜が薄すぎて強度が足りないことがあります。そんな時のテクニックです。
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ノコ屑を混ぜる: 同じ木材の「ノコ屑」を樹脂に混ぜると、色馴染みが良くなり、粘り気が出て「パテ(粘土)」のように隙間を埋めやすくなります。
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シーラー(下塗り)として使う: まずはアセトンなどでサラサラにした樹脂を「染み込ませる用」として塗り、中を固めます。その後に、通常の樹脂を重ねて「肉持ち(厚み)」を出すのがプロの2段構えです。
Q4. 樹脂の色による見え方の違いは?
樹脂は液体で見ると色が濃く見えますが、薄く塗ると印象が変わります。
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ブルーレジン: 液体は青いですが、固まると赤茶色っぽく馴染みます。収縮が極めて少ないのが特徴です。
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台湾2597: ほんのりピンク色をしていますが、透明感があり、木の仕上がりを邪魔しません。
まとめ:大切なのは「浸透」と「保護」のバランス
古いものをそのままの形で残すには、まず内部にしっかり樹脂を届かせ(浸透)、
その後に表面を優しくガード(保護)することが大切です。
今回のケースのように、季節や気温に合わせて樹脂の「温度」や「配合」を微調整するのが、プロの腕の見せ所ですね。


