日本の加工業
東京電力の電気代値上げ、社会保険費の増大、消費税増税
一体この国はどこに向かおうとしているのでしょうか?
あるメーカーが商品を強気に値上げしたところ、全く売れなくなったと嘆いていました。
自分の国の製造コストが上がり続けていること。これは日本という国の貿易にマイナスの要因になるような気がします。
電気代などインフラはとくに”関東は他人事ではありますが”政策的に簡単には値上げを認めてはいけないと思います。
もっと大きな構造的な不況に向かおうとしているのではないかと末恐ろしくなりますね。
数年前に東南アジアのある国に行ったときのこと。
弊社のある商品を製作してもらおうと交渉に行ったときに、
今の商品だけでなく、こういった商品も作れる?
と聞いたときに
即座に
”多分出来ないとおもう。”
という答えが返ってきた。
なんでこんな簡単な物が作れないんだ!
とそのときは思ったのですが、
それはその国では当たり前でした。
なぜなら例えば日本にはどこにでもあるような
”金型屋さんがいない、成形屋さんがいない、原料屋さんがいない、研削屋さんがいない、プレス屋さんがいない・・・
細かい作業をする会社がどこにもないのです!
確かに人件費が安いというのはメリットでしょうが、
日本のようにこれだけ高いレベルの加工屋さんが集積しているという国があるのかな?
と考えたときに日本という国の本当の強さを見たような気がします。
社会を廻る血液のように張り巡らされた製造網は世界を探してもドイツや日本のような国だけの気がします。
それがここ数年で我々の業界でも加工屋さんが激減しているのです。
あるメーカーさんが
名古屋製作→名古屋加工→名古屋出荷
だったものが、
名古屋製作→大阪搬入→大阪加工→名古屋入荷→名古屋出荷
という流れに成ってしまったと嘆いていました。
いったいどれだけコストと納期があがってしまうのでしょうか?
これからの日本のありようを考えると
何年後かにはいろんな加工を
多分できないと思う。
と呼ばれないような国にならないといけないと思います。
それが本当の”政治”だとおもうなぁ・・