「雨にも風にも強い?屋外用軽量扉、開発の裏側」

さてみなさまこんにちは。

 

まぶちでございますよ。

 

久しぶりの商品開発編を少し。

 

トマト工業では、毎年複数の開発案件が動いております。

 

さて、水面下で屋外耐水扉の商品開発が進んでおりました。

 

屋外用扉の開発

現在屋外用扉は、ほとんどアルミ一択です。

 

屋外アルミ扉のデメリット

汎用性が高く、どこでも使えるアルミ扉はメリットも多いですが、

一方でデメリットもあります。

 

アルミ扉のデメリット(屋外用)

  1. へこみやすい
     → 衝撃に弱く、傷やへこみができやすい。

  2. 断熱性が低い
     → 熱を通しやすいので、夏は暑く冬は冷えやすい。

  3. 音が響きやすい
     → 中が空洞の場合、開閉音や風の音が大きくなることがある。

  4. 高価格の場合もある
     → 樹脂やスチールより高いタイプもある。

  5. 質感がチープに見えることがある
     → 安価なアルミ扉は見た目が安っぽい印象になることも。


 

 

しかし実はトマト工業では屋外用超軽量の扉の製作ができます。

 

今回、旧作と新作で重さ比較をしてみました。

屋内は量産が効き、需要がたくさんあるのですが、(大建工業社、ノダ社など)

屋外で使える扉をわざわざこのご時世に開発している企業は実はほとんど無いと思います。

 

しかも小ロットで。最低1枚でもOKです。

それが我々の強み。

 

初代屋外扉V1の製作

 

初代屋外扉V1(コードネーム オーストリッチ)はそれはそれはひどいものでした。

 

重量は15kg超えており、ずっしりと重いため、設置と調整に時間がかかりました。

 

大きさも枠にあってなかったので、しょっちゅう問題を起こしていました。

 

V1は結局浸水した腐ってしまい、そのまま廃棄。

 

重い、腐ってる。というような案件です。

 

V2開発扉の製作

V1があまりに重いことから、

V2(コードネーム コンドル ヘロン)の開発が平行して進められました。

 

V2は致命的欠陥である水分から扉を守ることを想定した(自称)高機能な扉です。

 

ただ、理論と実践は乖離しておりまして、うまくいきませんでした。

 

とにかくヘビー級の重量があだとなって、

 

1.設置が大変

2.初期位置とズレてくる。

3.最近ハゲてきた。

などの声が多数。

(最後違うだろ‐‐‐❢❢)

 

屋外というのは風も雨も、それに湿気もあります。

過酷な条件に耐えうるものを作ろうとすれば、それは重要にはねかえってきます。

 

重量は約12kg

 

生産チームと壁打ち対話をしながら、製品の開発が進んでいきました。

 

トマト工業の強みとしては、合板、MDFなどの木質系はもとより、スタイロ、スチロールなどの軽量化素材、さらにはメラミン、アクリル、ポリカなどの樹脂から、屋外に使えるFRPパネル、さらには一部金属まで取り扱っております。

 

この複合的な知見を使ってすこしづつ改善してきました。

 

量産扉V3の製作

V2の半ば失敗を受けて、V3(コードネーム ペンギン)の開発が並行して行われました。

 

初めての量産扉V3は、両面に耐水性のあるオレフィン化粧板を配置しました。

 

表層材がおもすぎることを受け、表層材の改善が改善ポイント。

 

耐水性をアップしながら軽量化を果たした初の市販タイプです。

 

ただ、重量が相変わらずあるのでドア枠の剛性不足があると顕著に問題を起こすという、

理論上はよいものの、実践になると問題児となるめんどくさいタイプでした。

 

重量は約8.2kg

そこで、より軽量化され、剛性、防水を兼ね備えた高機能な扉の開発がもとめられました。

 

計量扉V4の製作

 

そして、あれから数年ついに、生産チームでは、V4(コードネーム ハヤブサ)の作成に取り掛かりました。

 

V4 ハヤブサは中芯に特殊なスライス芯材を利用しています。

特殊な機械で、スライス加工されて、ドア自体は厚み40mmに規制されております。

 

コスト要件もあるので、軽量かつ安価な素材を利用、もちろん中芯の耐水性も確保しています。

 

その両端には、屋外でも安心なFRP(0.6mm)を貼合させました。

はじめてFRPを外板に使った耐水屋外扉です。

 

①素材の軽量化

FRPは耐候性や、耐久性にきわめて優れた素材です。

そのため、軽量化の肝としてこれを使いました。

 

②部材の軽量化

また、アングルも高価で重量がかさむステンレスを廃止し、

樹脂製にすることで軽量化を狙いました。ただ、ビスが効かないという問題があるので、複合素材を使うことで部分的にビス保持力を維持することで改善しました。

 

③設計の軽量化

なるべくドア枠にピッタリというのが、従来の思想でしたが、それはあきらめ

マージンを持たすことでドアの小型化に成功しました。

 

④防水性の強化

中芯をEPS芯材とすることで、耐水性を強化、木部を極力少なくすることに成功し、防水性を大幅に強化してあります。

 

⑤断熱性の付与

EPS芯材を中芯に使っているので、断熱性もありながら軽量化しています。

 

その結果、

 

V3が8.2kgだったものが、なんと

V4では5.1kgに軽量化3.1kgものダイエットに成功❢❢

 

37.8%もの軽量化に成功した計算になります。

 

屋外扉の用途

 

屋外扉の用途は多岐にわたります。

キャンピングカーや、キッチンカー、さらには屋外サウナ室

また、屋外トイレ、屋外シャワー室、喫煙所、屋外倉庫、屋外資材庫など多岐にわたります。

 

お客様の用途にあった専用扉を専用厚、専用サイズでオーダー製作できるのは、日本でウチだけだとおもっているので、

ぜひお問い合わせいただければ嬉しく思います。

 

 

トマト工業では、生産や、設計、OEM製造ができますので、お気軽にお問い合わせくださいね。

 

また、最近では、工場などでよく使う波板、波型スレートのカット加工の依頼もいただいております。

 

工場見学大歓迎です。

 

ではまたねーー❢❢

 

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