トマト工業のテクノロジーについて
工場では2台のマシニングセンタが絶賛故障中。
リニアLMガイドのベアリング故障なのか、角Rに精度がでず困っております。
まぁ我々不燃建材加工に取っては機械の寿命は1/10ですからね。
古い機械はわかるのですが、
はいったばっかの新機械に故障が続くのはなぜなんでしょうかね。ホントに。
いや、でも名古屋のNCが得意な木工屋さんもS田さんのNCが調子がいつも調子が悪いって言ってたな。
というか、我々が言う調子が悪いというのは愛情の裏返しみたいなもので、
普段愛用してるからこそわかる部分がいっぱいあるんですけどね。
大体またS田さんの機械買うって言ってましたからね。
シ○クスさんにしてもS田さんにしても。
愛用してる上での表現といいますか。
その代わり平安鉄工のNCルーターは極めて頑丈ですね。
無事これ名馬。ほとんど故障知らず。
ハンマーで叩いたって、ビクともしない。自分の手がしびれるくらい。
うちもファナックのこのNCルーターが一番古いですが、全然壊れない。
ビクともしないですからね。
鉄鋼用レベルの頑丈度。
日本のものづくり技術の高さを改めて感じます。
100でいいところを150位で造るんでしょうね。そのため無理な使い方をしても壊れませんし、
基本構造が頑丈。
世界中で日本の機械が人気というのがよくわかります。
さて、ガントリーマシニングセンタは
サーボモーターはボールネジというネジで移動しますが、両側にLMガイドと言うレールがあります。
このレールを手で握るような形で走るのがガントリー式マシニングセンタです。
建材加工特有の形状。
で、この両側のLMガイドのブレが加工に波及しているのではないか?という推測がなりたちました。
LMガイドには特殊な形状のベアリングがはめ込んでありますが、これの点検が必要になりそうです。
これの修理にまたお金が大分かかります(T_T)
さて、会社概要を作っているということはすでに述べたかと思いますが、
そのまとめの中で幾つかの技術、ここではテクノロジーという項目でピックアップしております。
紹介していきたいと思います。
会社の加工をそれぞれ細かく見ていくとよさ気なテクノロジーが案外見つかるものですね。
自社の強みというものを再度凝視していく必要がありそうです。
実は加工の中で4割程度の高い比率を占めるのがこのカット加工。
お客様の指定サイズにカット加工するサービスです。
これは小ロットの場合ほぼほぼ当日出荷をしているほど納期が速いという評価を頂いております。
お客さんが求めるものが納期である。と仮定し
小ロットをすぐに加工して出荷する。
このあたりは中小企業の良さだと思っています。
切削のテクノロジーとも関連しますが、
刃物がダイヤモンドソーでの加工となります。
不燃建材では、通常の刃物ではすぐにダメになります。
しかしダイヤモンドソーの欠点として靭性が落ちるためかけやすく、
刃角度を鈍角にせざるを得ないという特徴がありましたが、トマト工業では、歯数を大幅に増やし、消音スリット、屑排出機構を刃物内に入れることにより
切断はだを綺麗に、かつ高速に切断できるという特徴があります。
このあたりは販売の方と連携しており、見積もりのスピードが速いのも特徴です。
見積もりは数分から数時間の単位ではないでしょうか。平均返答スピードについては。
こないだ30分後に”見積もりまだぁー(笑)”と電話がかかってきた時には、ちょっとした殺意みたいな物がわきましたがね。
これはトマト工業のマシニングでの加工で、主に事務所で製作したデータやお客さんから頂いたデータをそのまま加工できるという技術です。
CADデータで送ってもそのまま加工できないところもありますが、そうではないということです。
これはトマト工業のマシニングセンタでの加工で、お客様から頂いた3Dデータを一度トマト工業にて
加工修正し、
機械に落としこむことで3D切削が可能となります。
これはこぐち貼りですが、ロットが少なくても良いというテクノロジー。
テクノロジーと言えるかどうかは定かではありませんが・・・
量産は苦手なトマト工業ですが、唯一このシーラー塗装だけは
スピード量産が可能です。
毎分MAX30mを超えるスピードで両面シーラー処理したものが製品として上がっていきます。
ケイカル板基材メーカーでもシーラーを塗りますが、基本手塗りですので、半額から6割引きくらいで
価格メリットも出ますね。
スピードを上げるためには揮発性を高める必要がありますが、揮発性の高い溶剤を使えるのも一つのメリットかもしれません。
また両面シーラー、さらには耐強溶剤のシーラー処理が高速でできるところはほとんどありません。
ただ、工場が汚れるのが玉にキズです。
ちょこ塗り。は塗装の加工です。
塗装といってもマンションのパーテーションなどの塗装が一番多いです。
通常隔て板の加工というのは大ロットです。マンションを建築するときに1枚ということはありませんので。
トマト工業はこの大量品の加工をしているわけではなく、
割れた板の補修や、取り換え需要に特化しています。
パーテーションを作ってるメーカーさんに隔て板基材を入れてますのでね。
バッティングになるようなことはいたしません。
メーカーさんと言ってもアルミがメインのところが多いですが。
塗装板の
お客様としてはマンションの管理組合さんや個人さんになります。
また調色対応が可能ですので、日本塗料工業会などの色見本か現物送付でより現物に近いものをオーダー製作できます。
もちろん1マイから可能です。
ハイブリッドプレス。は貼合加工のテクノロジーです。
通常スチロールやフラッシュ材は圧力をかけ過ぎると下地が見えたり、厚みが変わってしまったりします。
そういう場合は電気プレスにて抑えます。
ただ、そうすると一枚ものの貼合、例えば合板プラス合板等、面同士の貼合ではどうしても圧力が不足するケースがあります。
そうした場合には電気で抑えて、のち強力な油圧で抑える事でダブルで貼合が出来るというテクノロジーです。
ダブルプレスという名前にしようかと思いましたが、ハイブリッド車にあやかってハイブリッドプレスになりました。
ミストシャワー貼合はトマト工業が樹脂板と発泡板を貼合したときに採用していたシステムです。
貼合の用途として断熱材や軽量ボードが多いです。
しかし断熱材などは接着剤中のシンナーで溶ける可能性が高く、かと言って水系では吸水性がない素材のため接着不良になります。そのため1液の無溶剤ウレタン接着剤がベターかと思っています。
1液のウレタン接着剤については取扱いが簡易ですが、接着不良が起きやすいというデメリットがありました。
それを10マイクロメートル以下のミストで均等に噴霧することでクリアしたシステムです。
これはスカルプシャンプーで頭皮にまんべんなく栄養素を行き渡らせるということから思いついたTechnologyであり開発された最新のTechnologyです。
現在では鉄板、断熱材、アルミ、合板、MDF、スチロール、スタイロフォームなど多種多様な貼合を可能にしています。
プレミアムラミネートテクノロジーはラミネート加工であり、
通常の貼合接着剤よりもグレードの上の
エチレン酢酸ビニル系接着剤を利用し、水分の移行が少ないラミネートを実現しています。
初期タックに優れ、耐水性もあるラミネート手法になります。
接着剤の伸び率が高く、下地への隠蔽性も高いので木目の質感がうまくでる接着剤を利用しています。
ウォールペーパー四方巻込みは通常のタックシート巻込みとはことなり、
壁紙のような安価な基材でも工場でマキ込みが出来るものです。
壁紙は折れやすく、かつケイカル板などの下地では接着不良が頻発しますが、
特殊なシーラーと接着方法によってクリアしています。
ルーバーなどの製作に使用されます。
有孔ボードを作成する場合に使用される穴あけテクノロジーです。
量産品ではなく、おもに補修品を対象としています。
例えば特殊加工品の破損であれば既存と同じものを製作しなければなりません。
この同じものが廃盤になっている場合、どのようにしたらよいか?という依頼を受けます。
その場合は、同じピッチ、同じ穴径ですぐに加工できる工場があれば助かる。
というお客様のニーズにもとづいて加工しています。
こうしてみると中小企業でも様々なTechnologyがあるということがわかります。
中小企業へのコンサルタントや支援機関の人はともすると上から目線の人もいますが、
今ある企業というのはこの大不況というトーナメントを勝ち残ってきた企業です。
必ずなにかしらの強みがあるわけで、そこに対するリスペクトを忘れては行けないと思っています。
ウチも新価値創造展という基○整備機構主催のどうでもいい展示会で
こんなもん絶対売れないよ!と言われた商品が今爆発的に売れてますのでね。
反対意見とか、しょうもないアドバイスなんかは忘れてどんどん前向きにやっていったらいいんじゃないかとそう思います。