キャラクターが製品になるまで!
今つくろうとしているのはキャラクターのパネルです。
キャラクターなどの画像データを
切削データに落とし込む物です。
画像データはJPG、GIFなどのデータです。
これらを切削できるデータに落とし込むには
いくつかの手順を踏む必要があります。
1.イラストデータのAI、EPSをJPG、GIFデータに変換する。※イラストレータというソフトでイラストをつくって保存すると大抵、AI,EPSという形式で保存されます。
このあたりは”なぜ!?!”という感じですが、成り立ちを考えれば納得できます。
NCマシニングセンタやNCルーターはあくまで座標値を拾います。
つまり座標点をデータとして持たなければなりません。
翻ってイラストではAI、EPSについてはヒモ状態のデータになります。
そのためAI、EPSといったライン【ヒモ状態】のデータをGIF、JPGといった点データに一旦変換してやるということです。
2.JPG、GIFをラスターベクタ変換し、CADデータに変換する。
これはカンタンに言うとGIFやJPGといった画像の点集合データをCADデータ、座標データに置き換えるということです。
簡単な気がしますが、ここは案外ややこしく、どの色をCADとして扱うかと言う点があります。
通常図面などは”オン”か”オフ”か見たいな物で、
白黒のはっきりした世界です。
ココにイラストのような複合カラーの集合体が来た場合、どの点までをCAD、つまり黒として扱うかを決めてあげる必要が出てくるのです。
さてここで”しきい値”を設定します。
※さかい値というような意味です。
このしきい値の設定によりどこまでを切削データとして取り込むかを決めてやるのです。
3.CADデータから切削ラインを設定する。
ここからCADで出たラインからどこまでを彫るかを決めてあげます。
ラインを彫ったらよいのでは?
という意見もありますが、実際彫るには刃物の太さがあるので、これを修正してあげる必要があります。
刃物半径補正をかけてやります。
さらに太い刃から細い刃に移行することで切削データを少なくしたり、時間短縮、切削負荷低減など様々な要素が絡んできます。
4.切削ラインをNCコードに変換する。
NCコードとはNC言語、機械に読める言語に変えてあげるということです。
言語というとむずかしいイメージがありますが、カンタンにいうとNCが読めるように座標データを指摘してあげると言うことです。
X0Y0
X2560.215Y543.245
つまりX0、Y0の原点位置から
X2560.215、Y543.245の位置にいきなさい!という指令です。
ここに高さのZが加わることで3次元の加工を可能にします。
これが日本のものづくりを支えているNC加工機≒マシニングセンタ、ターニングセンタ【複合旋盤】などのざっくりした正体です。
今の所とりあえず2次元加工です。
実際の切削です。
ここからカラーリングに入ります!