エマルジョンが固まらない!
不良がでたら自社への戒めも兼ねてなるべく公表するようにしています。
ケイカル板+ケイカル板の仕事で両面にシーラー処理をして
その後酢酸ビニル樹脂系接着剤で張り合わせをします。
酢酸ビニル樹脂系の接着剤はいわゆる木工ボンドですが、
これが接着不良を起こしました。
ケイカル板の裏面に接着剤を塗布し、メーカーの規定値通り尺角で15g、㎡ですと165gを塗布しました。
ところが相手側への転写もなく、バリバリと剥がれてくる事態が発生しました。
調査したところ、裏面の凹凸の凹の中に接着剤が入り込んでしまい相手側に転写できなかったこと
室温が0度もしくはそれに近い温度だったため最低造膜温度を下回り接着不良を起こしたこと。
が可能性として高いことがわかりました。
ケイカル板のように吸水率が高い素材は接着剤中の水分を吸収して固形化した物体が表層に残りやすいです。
その固形化した物体は接着剤としての機能を果たさず安定してしまうので、接着不良を起こす可能性があります。
基材は全部償却して新しくチャレンジしました。
対応策は
接着剤量を尺角で15gから尺角で22gまでアップ。
㎡あたり165gから242gまでアップしました。
さらに室温9度の時に施工し、プレスにて24時間圧締したところ
良好な結果を得ることができました。