【防水層】
夏場になってくると、ベランダの防水工事は大変です。
厚いときは、気温が40~50℃になります。
さらに直射日光によってとんでもない気温になるので、とても大変なのです。
とはいえ、仕事を頂けるのが本当にありがたいと思います。
夏場によくある防水の不具合についてお話したいと思います。
夏場によくあるのが、防水層がべたつくと言うものです。
工務店の皆様はそのような経験がありませんでしょうか?
この夏場の暑いときに防水層がべたつくのは原因があります。
それはFRP樹脂の特性にあります。
FRP樹脂は空気と触れあう部分は乾燥しない(べとつきます。)
という特徴があります。
それを防止するためにパラフィンワックスというものが樹脂の中に入っています。
これは、パラフィンワックスが樹脂硬化中に浮き上がることで
空気とFRP樹脂を遮断しFRPの表面をパリッと仕上げる物です。
しかし、夏場など防水層が熱を持ちすぎると、このパラフィンワックスが樹脂中に熔解してしまい、
浮き上がることが出来ません。
そうするとFRP防水トップコート樹脂と空気が直接ふれあい、表面が固まらないのです。
結果としてべたついたり、空気中のゴミを拾ったりします。
パラフィンには季節によって種類があり、季節の違うトップコートを使用するとこのような不具合を
誘発してしまいます。
絶対的仕事量の少ない塗装屋さんや、シロアリ屋さんにクレームが多いのはこうした季節にあった
トップコートをそろえることができなかったり、化学品の知識がなかったりといった部分も影響してくるのです。