【5分でわかる】チップソーとは?建材加工の主役!!
さてみなさまこんにちは。
まぶちでございますよ。
今日はチップソーの話。
チップソーとは?
私たちの工場では、日々さまざまな建材をカットしていますが、
その「切り口」の美しさを支えている影の主役がいます。
それが「チップソー」です。
「チップソーって何?」
「普通のノコギリと何が違うの?」
「中国製の安物でいいやん❢❢」
というなんにも分かってない者に関しては、
問答無用で、岩倉使節団の
岩倉具視の髪型
にしつつ話を進めて行きたいと思います.
1. チップソーは「超硬い歯」を持つスーパーノコギリ
チップソーは、見た目や原理はこれと一緒です。

チップソーを分解すると、
「チップ+鋸(ソー)」になります。
つまり、ソーにチップがくっつけてあるんです。
これの最大の特徴は、円盤の先端に「超硬合金」という、
ダイヤモンドの次に硬いと言われる金属のチップ(歯)などが埋め込まれていることです。
石膏ボードやセメント板、プラスチックなど、普通の刃ではすぐにボロボロになってしまうような硬い建材も、
チップソーなら
「豆腐を切る包丁」
のようにスパスパ切れてしまいます。
台金とよばれるソーに、チップがつけてあります。

下記の図をみるだけで頭が痛くなってきたあなた。
ご安心ください.
ちゃんとわかるように説明しますので。

最低限テストにでるのは、台金とチップだけです。
(なんのテストだ❢❢)
台金の種類
その台金は、およそ3種あります。

一番ベーシックなのが、
炭素工具鋼:
炭素工具鋼は、一般的な鋼です。
びよ~んと伸びるような特性があり、衝撃に強いです。
実は金属の中でも硬いものもあれば、柔らかいものもあります。
合金工具鋼:SKS5
SKS5という母材をつかった素材です。
炭素工具鋼に、クロムを添加した合金工具です。
耐摩耗性に優れた合金工具です。
実はカッターナイフもやっすいのは、炭素工具鋼、
ちょっと高い黒いやつが、合金工具鋼だったりします。

みんなだいすきオルファの耐久刃も、合金工具鋼って書いてありますよね.
安い中華品はどうでしょうか。
ドラゴンアッシュのグレイトフルデイズにもあるように、
安っすい中華は、だいたい炭素鋼♫
(どんな歌詞だバカッ❢❢)

カーボンスチールっていう表記もあります。
とにかくすぐ切れなくなります。
切れ味、耐久性ともにかなり違いますね.
合金工具鋼:SKS51
SKS5がクロム添加品だとしたら、SKS51は、そこにニッケルも添加してさらに耐久性を上げているタイプです。
具体的には、ニッケル合金のため、靭性がアップします。
しなりがでるってことですね。
しかし柔らかくなると弱くなるイメージがありますが、全くそうではありません.
たとえば、クッキーはグミよりも硬いですが、グミのほうが折れにくいですよね。
このような特性をもたせてあるってことです。
チップの種類
さて、それら台金に、チップを貼り付けます.
ネイルアートみたいなもんですね。
(全くちがうわ❢❢)

ここでは、チップの種類について解説します。

超こう、ダイヤともに、台金に、ロウ付けしてあります。
ロウ付けとは?
ロウ付けは、ハンダづけみたいなものです。
私がもっている温度調整付きハンダは、450度まであがりますが、
この450度以下で液体になるのが、ハンダ。
それ以上はロウ付けになります。
600度という高温で銀を流し込み、
冷却すると銀が物質の内部まで流れこみ金属同士を溶着します。
600度というのはガラスの軟化点に近いですので、
如何に高い温度かがわかりますよね。

ダイヤチップソーと超こうチップソーの見分け方
ダイヤと超こうというのは、実は見分けることができます。
ダイヤは、刃先全面に付いてるわけではなく,真っ黒なダイヤが超こうのヘッドにロウ付けしてあります。
一方で、超こうは、台金に超こうのヘッドがロウ付けされてあります。

超こうは美しい銀色の鈍い光を放っており、刃先がとんがっています。
一方でダイヤは四角形に近い形状をしています。
なので、手で触ってとんがってるのが、超こう、そうでないのが、ダイヤと見分けることができます。

ではなぜ、ダイヤは、とんがってないのでしょうか?
ダイヤは硬い反面脆い、という特性を持ちます.
そのため、とんがってしまうと、衝撃で折れてしまいます。
そのため、ダイヤはあえて叩き切るような切り方をするわけです。
一方で超こうは、ダイヤよりも靭性が高く、折れにくいです。
そのため、超硬は、刃先をとんがらせて、刃物のようにサクッと切っていきます.
そのため、切れ味は超こう、耐久性はダイヤというようなトレードオフな感じですね。
ちなみに、トマト工業のダイヤは、超こうよりも6倍長持ちします。
2. きれいに切るための「計算された角度」
チップソーを横から見たり、拡大して見たりすると、実は歯が真っ直ぐではなく、
絶妙な角度でついています。ここが職人技のポイントです。

-
すくい角(切る角度):
チップ部について、先がとんがっていると、材料にサクッとはいります。チップソーも、材料を「すくい取る」のに最適な角度が計算されています。
スクイが大きいと、サクッと入り、切断抵抗がすくなくなります。
馬力のすくない機械などはこちらが良いです。一方で、刃先をとんがらせると、耐久性が落ちていきます.刃物交換が早くなりますね。
-
あさり(切り幅):
実は、刃の厚みは土台の円盤(台金)よりも少しだけ厚くなっています。
これを建材用語で「あさり」と呼びます。 -
刃が通る道を少し広く作ることで、摩擦を防いでスムーズに回転できるようになっているんです。
また粉塵の排出にも重要です.熱の発生を抑えることが重要という側面もあります。
たとえば、あさりが0で、台金と材料がこすれると、摩擦になります。さらに摩擦熱によって台金が柔らかくなると、
斜めに斜行してしまったり、刃が折れたりと問題を誘発します。一応、建材加工機械の中には、大電流がながれると遮断するような仕組みもあるのですが、機械や刃物にとって悪い影響を与えてしまいます。
- 制振スリット: 台金の中には、制振スリットというスリットが入っているものがあります。材料的に、シンバルみたいなもので、高音を発したりするのですが、スリットがあることで、振動を抑え、音の発生を抑えています。
一方で台金剛性は落ちる方向にいきます。 
- ピンホール: ピンホールは、特に海外製の大型機械によっては凄まじい圧力がかかるので、ピンホールに芯を入れて刃物が絶対にすべらないようにしています。
トマト工業だと、最新のビームソーが、11kwという超大型モータをもってますので、そちらはこのピンホールを入れて刃物を固定していきます。
4. なぜ「切れ味」にこだわるのか?
「切れば何でも同じでしょ?」と思うかもしれません。でも、建材加工において切れ味は命です。
切れ味が悪いチップソーで切ると、切り口がガタガタになったり(バリ)、材料が熱で焦げてしまったりします。
トマト工業が作る製品は、最終的に皆さんの家やビルの一部になります。だからこそ、「髪の毛一本分のズレも許さない精度」と「触っても痛くない滑らかな切り口」のために、
私たちはチップソーの種類や状態に徹底的にこだわっているんです。
4. まとめ
普段何気なく見ている建材も、実はこうしたハイテクな「円盤」たちの活躍によって形作られています。
次にホームセンターなどで丸鋸を見かけたら、「あ、この先端に最強の歯がついているんだな」と思い出してみてくださいね。
トマト工業では、このチップソーを使いこなし、今日も最高の製品を送り出しています!



