不燃材料とは?難燃、準不燃、不燃、耐火の違いと考え方。
今日は会社の加工について。
トマト工業では、フネン建材を主に扱っております。
工場では
第二切削棟の方で加工が続いています。
こちらは切削機であるマシニングセンタが1台稼働。
夜の11時まで稼働しています。
もちろん土日も。
第一の方では、カット加工をしております。
使用機械は、ランニングソー、パネルソー、NCルーター、マシニングセンタです。
貼合も少し。
こちらはロールコーター、ハイブリッドプレスを使用します。
ラミネーターは今はあまりありません。
通常ラミネーター
というノリをつけて貼るライン。
塩ビタックシート用温ラミネーター
というのり付きのシールシートを貼るライン
があります。
稼働率は高くありません。
第3では新型のマシニングセンタがありますが、まだなかなか本格稼働には至っておりません。
さて、そんな感じで日々が過ぎていきますが、
やはりトマト工業の取り扱いのメインは不燃建材です。
フネンとはなんぞや。
という意見があるかと思いますが、
これは
もえず
つまり
不燃
と書きます。
普通に考えると
燃えないという意味ですが、
厳密に言うとそうではなく、燃えづらいといったほうが正しいです。
例えば
不燃建材の代表格である石膏ボードは両面に黄色い紙が貼ってあります。
これは火をつければ普通に燃えます。
なんじゃー燃えるじゃないか!ワレー
などという輩に対しては、
そのたるみきったベルトを掴んで豪快に上手投げをせざるを得ないといえます。
不燃の試験というのは、コーンカロリーメーターという発熱機を素材にあてて
一定期間の発熱量を調べるものです。
その発熱量に到達するまでが5分であれば
難燃材料
10分であれば
準不燃
20分であれば
不燃
となります。
つまり不燃かそうではないかというのは、
全く燃えないかというより
燃えづらさを示すものであるということです。
もえづらさ
燃え不らさ。
こう置き換えられると思います。
そしてこれら材料をくみあわせた物、
構造といったほうがよいですね。
これが
たいか
耐火
という考え方になります。
というわけで
パン、レタス、ハム
といった素材が不燃材
であり、
それらを組み合わせた
サンドイッチが
耐火構造となります。
もっとわかりやすくいえば
チャゲ
ASUKA
が不燃材であり、
チャゲ&アスカ
が耐火構造。
になります。
従いまして、
当然
覚せい剤が火になるわけです。
というわけで
アスカ+覚せい剤というのが
激しく炎上するわけであり、
従いまして、
アスカ=不燃
という方程式が成り立つわけでございます。
間仕切り壁についていえば
(これは耐力を想定しない壁です。オフィスなどの仕切壁をイメージ)
1時間非耐力壁
という構造であれば
中空鉄骨の両脇にケイカル板総厚24mm(積層)NM8576・NM8577
と指定があります。
該当の№がNM-8576・NM-8577
など番号がありますが、これが不燃材の認定番号になります。
ヒシタイカ#70 であればNM8576 8577両方を取得している不燃材でありますので、これの12mmを2枚に重ねて24mmにすれば良いということになります。
これが耐火構造になります。
1時間耐火、2時間耐火
というのは、
たとえばでかいビルもしくは商業施設の場合、
1Fで火災があると逃げるのに時間がかかってしまいます。
これが仮に法隆寺のような
全木造であった場合、逃げるまえに崩れ落ち、大災害
になります。
それがために耐火という概念で逃げる時間をかせぐわけです。
例えばクリスマスでごった返す百貨店の中で
ツリーの火から火事が起きたとします。
ワーイ耐火構造だから大丈夫!
等と言っていたら、
自分がフライドチキンになるわけです。
これが1時間耐火、2時間耐火という考え方になります。
そのため耐火というのは、逃げるための構造。
ということで、絶対に燃えない構造ではない。
ということを理解する必要があります。
ここでさらに、
防火と耐火とありますが、これの違いは
◎防火◎は小さい建物住宅に対する構造
防火というのは、主に外部からの延焼を防ぐ目的で設置される構造になります。
これは防火地域(密集地)などで火災の拡大を防ぐ目的。
町中の密集地などは防火地域に指定され、火が広がりにくい建物構造担っています。
◎耐火◎は大きい建物に対する構造
耐火というのは、内部または外部からの延焼で時間をかせぐための構造になります。
という違いになります。
というわけで
ハム・タマゴ、レタス
が
燃えやすい順から
↓
難燃材料
準不燃材料
不燃材料
になります。
サンドイッチ
にしたものが
防火構造(小さい建物を想定)
準耐火構造(大型の建物を想定)
耐火構造(大型の建物を想定)
と言う事になります。
というわけでとてもややこしいのですが、
この辺りを理解することで
もっともっと不燃材のことが深く理解できるようになります。
今日は花金ということで
会社の歓迎会の飲み会がありますので、そのため早めに帰社することになります。
あらかじめご了承ください。
と言うか自転車で帰ろうとしますが、外はスゴイ雨が降っております。
明日は晴れてくんないかなー!
通勤が楽しみだーっ!
SECRET: 1
PASS: 44455eca3a4e799ec12973295d1263e2
ヒシタイカ#70を24mmにして、床材として使用したいのですが、後、上にアルミ材パンチングされたものを張るようにしたいのです。テナントが仮設の陳列ステージを作り、消防署から指摘を受けてるのに撤去しない為、床材の加工をするよう指摘をうけた。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
なんともわかりやすい!
森田さん、
私の問題だと思うのですがうまく理解ができず的確な回答かどうかの
確証が得られませんが、
消防署から指摘を受けたということですね。
不燃材料なので、それを消防署に言っていただければよろしいかと思います。
施工の前に、消防署に確認を取ると良いと思います。
結構現場の判断に委ねられるケースがあります。
例えばAさんOKBさんダメのような。
事前の根回しが重要になります。
匿名さん
ありがとうございました。
エビフライにたとえると、衣(どうでもいい情報)がおおすぎて逆に本質を見失うわ!
ということを言われることが多いので、とても嬉しいです。
引き続き応援のほどよろしくお願い致します。
建材屋で仕事をしているものでたまたま不燃のページを見ていたら到着しました。
そして初めてコメントしてみます。
チャゲ&飛鳥の例えが秀逸でした。
ありがとうございました。
コメントいただき
ありがとうございました。
フィードバックをいただけると本当にはげみになります。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
ディベロパー系の人間です。設計事務所やゼネコンからFRC(繊維補強セラミック)という材料(輸入材料)をある大型施設の天井に使いたいといってきました。
ここは不燃が必要で形状が複雑です。輸入材料のため、円高も相まってコスト高。
FRCの材料についての特性と当国でもこの材料が一般に出回っているかご教示ください。
frc(繊維強化セラミック)ということですね。
バサルトファイバーなどを入れた繊維強化コンクリート(frc)とは別物として回答いたします。
結論から申しますと、frcの知見が乏しく明確な回答ができかねる状況です。
我々、表に出せない案件の小ロット試作開発をかなりの案件行っておりますが、未だ加工したことや引き合いはありませんでした。
国際的なフネン認定を取得しているということでおそらく採用されるのだと思います。
そのため理論値としては性能を越していると思われます。
設計事務所さんやゼネコンさんにはない観点でお話します。
天井については、上から下にむかって常時重力がかかりますので、施工が非常にやりづらいケースが多いです。
天井材に求められる要件としては、【軽量】【加工性】があげられます。
加工性については我々は比重値で見ますが、比重1.0を超えてくると施工的に難易度がぐっと上がってきます。
機械を持たない現場加工ではなおさらだと思います。
代表的な天井材ジプトーンの比重が0.6等だったと思います。
現場ではこの軽量さが非常に重宝されると思います。
さて、一般的なfrpは比重1.1から1.2あり、マトリクスにポリエステル樹脂を使用しています。frcとなるとマトリクスにセラミックを使用するということなので、比重値でこれを超えてくるのではないかと推察されます。
従いまして理論値とは別の施工性、加工性も十分に留意する必要があろうかと思います。
一般的に硬い素材については、ビスうちの場合、下穴加工が必要であったり、
開口部の手加工、切断部の手研磨が必要であったりします。
そのあたりサンプル等を取り寄せて加工してみるなどの対策が必要かと思います。
あまり参考にならないと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。
お話、上手過ぎます。
ありがとうございました。
大変励みになります。
耐火、不燃というと非常に分かりづらいんですが、実は言っていることを深掘って考えるとわかりやすいんですよね。
最後まで読むの大変だったと思いますが、またよろしくお願い致しますね!