トマト工業の名前の由来とは?

 

トマト工業は不燃建材の販売、加工、製造を行っております。

 

 

ダイエットやら山登りやらで

 

そのうちネパールにでもいきそう。

 

 

 

と冗談を言われるので

 

 

 

 

たまには真面目なマーケティングのお話をしたいと思います。

 

 

 

 

 

必ずと言って良いほど聞かれるのが名前、社名の由来です。

 

 

10tomato

 

 

そのなかでもよく聞かれるのが

 

 

”トマトつくってるんじゃないんやね!”

 

 

という言葉です。

 

 

 

 

 

”家庭菜園くらいはしますが、

 

トマトは作っていません。”

 

 

 

と答えるしかありません。

 

 

 

 

 

なんでこんな名前にしたのかと申しますと、

 

 

 

 

ザック・ジャパン、

 

もとい、

ざっくり言えば広く知名度を高めるため。

 

親しみやすくするため。

 

 

といったところでしょうか。

 

とはいえ、納得してもらえないことが大変多いのが現状です。

 

 

 

 

トマト工業にかぎらず、現行の建材加工業者は戦略の転換を迫られていたと思います。

 

 

 

つまり従来型のお仕事ですと

 

1.価格が安くなってくる。

2.ロットが小さくなってくる。

3.納期が短くなってくる。

 

という3段活用によりどんどん追い詰められていくわけです。

 

 

 

当時は工事の方があったからよかったようなものの

工場設備の稼働率たるやひどいものでした。

 

 

 

こうした中で

打ち出したのが

 

親しみを込めて全国から受注をもらおう。

 

 

という戦略的な方向転換でした。

 

 

 

あえてマーケティング用語を使えば

 

レッドオーシャン(戦いの海)を避けて

ブルーオーシャン(平穏な海)に方向転換をしよう。

 

 

と、そういうわけです。

 

 

 

 

昨日まで北を向いて走っていた船を今度は南向きにして走ろう。

 

というのが戦略の転換になります。

 

 

 

 

当時というかずっと木工業界は、かの3段活用により加工屋さんの減少が止まらない、

いわば日本屈指の斜陽産業でした。

 

 

 

斜陽産業の日本代表。

 

 

日本代表、トップランカーだ!ということです。

 

※現在生き残っている企業は非常に優秀な企業が多いので悲観することはありませんが。

 

 

 

 

普通ロットが小さくなると単価が上がりますが、実際はどうなのでしょうか?

 

 

 

 

20年スパンでみた

過去、現在のQCD表です。

 

※QCDはQ=クオリティ・品質 C=コスト・価格  D=デリバリー・納期という生産管理用語です。

 

 

 

左が過去、右が現在です。

 

 

QCD表                                       利益推移表

gurafu132

 

コレを見ると

近年、品質レベルが大幅に上昇しています。

 

 

これはロット数とも関係があります。

昔はお客様が豊富な在庫をもっていたので、多少の不良は大目に見てもらえました。

 

 

 

今はいる分だけを供給せねばならないため、不具合があると最悪ラインが止まってしまい、

 

赤鬼のような大手の担当者からこっぴどく叱られるわけです。

 

 

 

在庫を減らすがために日夜ストレスをため

 

大事な頭髪まで減らしてしまうこともあるわけです。

 

 

 

 

ということは

ロットの減少=不良の減少=頭髪の減少

 

という図式がなりたつわけです。

 

 

 

 

従いましてロット数の減少と反比例して要求品質が上がってくる。という図式が成り立ちます。

 

 

 

 

 

ロット数が減少すると普通は単価が上がってきます。

当然ですよね。手間がかかるので。

 

 

※表1 QCDの推移                                 ※表2 利益の推移

gurafu132

 

しかしながら供給過剰な世の中では

このあたり前の原理が働かず、

 

 

 

ロットの減少と反比例して単価も下がっていくのです。

 

右の図のように、製造業にとってドル箱であった大量生産品がなくなり、納期が短く、ロットが少なく、価格が安い。

 

という

 

逆3拍子揃ってしまった仕事により

 

 

 

 

利益がでない。

 

とそういうことになるわけです。

 

 

この理論を

 

”モッコヤ-ニュの定理”

 

として論文をだそうかと思っております。

 

 

 

 

 

このような状況下で我々にとって死活問題なのが、こうした大量生産大量消費で巨大化した

 

恐竜のような企業群と我々は戦っていかなければならない。

 

ということなのです。

 

 

 

 

 

ビジネスの世界は非情でございます。

 

 

それは平家物語の比ではないのでございます。

 

 

 

 

 

 

通常ボクシングでは、ヘビー級とライト級が戦うことはありません。

 

 

 

しかしながら我々はこうしたヘビー級とガチンコで戦わなければならないのです。

 

階級が無いガチンコ勝負とでももうしましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

ココに団塊ジュニア世代の悲劇があります。

 

話がどんどんそれていくので元に戻しましょう。

 

 

 

 

 

しかしこうした巨大企業群との全面対決は、消耗戦を招き、

結局は物量の有る方が勝ちとなります。

太平洋戦争で学びました。我々日本人は。

 

 

 

 

 

ではどこで戦うかと言えば、こうした大手企業が入らない、

 

 

理想的に言えば入れない分野です。

 

 

 

 

いわゆる山岳戦、

もっとわかりやすく横文字で言えば

 

 

 

 

 

Gerira

 

余計わかりにくいですね。

 

 

 

 

 

 

 

ゲリラ戦というわけです。

 

 

 

 

 

 

 

われわれはもっとランボーを鑑賞せねばならない。

 

 

pamphletrambo21

 

 

ランボーこそが

 

中小企業のバイブルいわば

 

聖書といえると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

と嫁に力説したら

 

 

 

 

 

”あんたがランボー鑑賞してるところなんか、

見たことない!”

 

 

 

と言われました。

 

 

 

 

 

 

 

自社にとってどこが大手との競合を避けられるか、これを突き詰めて考えた時に出たのが

 

”不燃建材”に特化した企業。

 

というわけです。

 

 

 

更には、顧客ターゲットを

主戦場の

 

”大手建材メーカーさん、ハウスメーカーさん、元請け建材加工屋さん”

から大きく転換し、

 

 

 

 

 

”一般個人さん、個人事業主さん、法人さん”

 

 

 

というターゲット層に移行すること。

 

 

 

これがトマト工業の戦略的大変換なのでございます。

 

 

 

 

一般的にある分野で1位の企業というのは2位の企業と比較して大きな差があります。

こんな言い方ですと説得力がないですが、

 

数字を出すと

1位の企業は2位の企業の利益の2乗になる。という法則があります。

利益2乗の法則。

 

たとえば2位の企業の利益が20万としたら2倍の40万ではなく、2乗の

400万ということです。

 

これだけの差があるということです。

 

つまり

”コイケヤ”よりも”カルビー”の方が圧倒的な収益力があるということです。

 

 

 

 

 

であるならば、我々中小企業は

より市場をセグメント(細分化)し、その小さい市場で1位を確実に取っていくべきだと思います。

 

マーケティング用語では、マーケット・セグメンテーションといいます。

 

自社の立ち位置を明確に規定すること。

マーケティング用語でこれはドメインといいます。

 

自社の位置をはっきりとさせる。というイメージでしょうか。

 

中国の兵法である孫子もこう言っています。

 

よく勝つものはは勝ち易きに勝つものなり。

 

よく勝つものは勝ちやすいものに勝つものなり。

ボクシングでも勝率をあげようとすれば、強豪との戦いを避け、自分より弱い相手と戦えばよいのです。

風林火山(孫子のことば)を応用したかの武田信玄も

最初は信州の小豪族を倒して力を蓄えました。

 

 

この孫子でいう、勝ち易きものは

ビジネスにおいてどういう立ち位置をとるでしょうか?

 

これすなわち、中小企業のドメインとなります。

 

 

もっと細かく言うと自社が勝てる位置。

これがドメインの選択となります。

 

 

 

 

小売業の歴史を見ると

ダイエーなどのGMS、ゼネラルマーチャンダイジングストア(ゼネラルコンストラクション=ゼネコンでいう総合建設の総合の意味です。)

や百貨店などに対して後発の企業はカテゴリーを絞って勝負を仕掛けます。

 

これがカテゴリーキラーと呼ばれる業態です。

 

カテゴリーキラーは皆様おなじみの洋服の青山、子供服の西松屋チェーンなどです。

 

 

勝負の結果は皆様おなじみのとおりでございます。

圧倒的な資本で無敵を誇った総合ストアはこれらカテゴリーキラーに負けてしまいました。

 

 

 

 

 

住宅着工件数が落ち込み、

 

LIXIL社、パナソニック社、大建工業社、永大産業社、ノダ社、

 

など老舗の優良巨大恐竜企業、

 

 

 

わかりやすく言うと

 

ティラノサウルス企業ウルトラザウルス企業がひしめく中で

 

 

我々が今後も成長し続けるためにはこうした戦略の転換が必要なのでございます。

 

 

 

 

 

名前の変更というのはこうした大きな戦略の中の戦術にすぎない。

 

そう考えているのでございます。

 

 

 

 

 

 

トマト工業はこちら


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)