【10分でわかる】建材用シートの選び方!グレードとランクをわかりやすく解説!!

おはようございます。

 

まぶちでございます。

 

今日は建材に貼るシートについての解説になります。

 

シートの高度化

建材の歴史というのは、面材の歴史といっても過言ではありません。

 

建材シートの歴史

 

もともと、木材の生板をつかっていたものをだんだんと薄くしていき、最後はシートに変わっております。

 

これがシート化の歴史

 

そのシートを貼る機械がラミネータという機械になります。

 

 

無垢板→突板→シート建材と変わって来ています。どんどんとコストのかかる面材が薄くなってきていますね。

 

このオレフィンシートや紙のシートの材質について表にまとめてみました。

 

建材シートのランク

個人の主観が入ってますので、もしこれは違う。というメーカーさんや商社さんのご意見があればお伺いしたいです。

 

シート系建材は、大きく2つにわかれます。

オレフィン(樹脂)系と紙系です。

上に行くほどコストが高いです。ざっくりグレードのようなものと理解ください。

 

樹脂系と紙系の間には大きな壁があり、上下に別れています。

 

樹脂系

樹脂系は主に3種あり、

大日本印刷DNPのWSサフマーレ。こちらはスリキズに圧倒的に強い特徴があります。

これに比するのが、トッパン(凸版)の101スマートナノ

こちらもスリキズ性を改善してあります。

●コラム:どうやって耐擦傷性を上げているのか。

凸版の101スマートナノですが、ナノサイズの造核剤とあるので、おそらくシリカ粉末(モース硬度7)などを混入させてあります。

ナノアルミナは硬度が硬い反面、製造が難しいので、一般流通しているシリカが妥当だと推察。

これが表層にでてくることにより、耐擦傷性を大幅に上げる思想だと思います。

(確認も取れてないので個人的推察です。)

一方で、DNPのEBコートは、電子線で硬化させています。

これは、従来のUV(紫外線)硬化の正当進化といえます。

UVだと、表層の酸素と反応して未硬化となるケースや、内部まで紫外線が通りにくいといった問題があります。

そのため、電子線硬化することにより、この厚みを多く稼ぐことができ、耐擦傷性を上げているという思想だと思います。

(確認を取れてないので個人的推察です。)

以上のように、日本の建材素材技術は世界でもトップクラスです。それを引っ張ってるのが、大凸と呼ばれる2社なんですね。

この下に共和ライフテクノ(日本グラビヤ)のラポールがあります。

 

完全にグレードが下なのかというとそうではなく、

ラポールは表面の強度はそこそこですが、質感の高さに定評があります。

 

サフマーレやスマートナノ101は表面のコーティング層が強い半面若干の樹脂層のテカリがありますが、

共和ライフのラポールはこのテカリが少なく質感が高いです。

 

この3つとも特徴があり、それぞれ素晴らしいシート系建材です。

共和ライフはトヨタ系なので、今後楽しみなメーカーではあります。

 

さて、紙系は主に2種に大別されます。

強化紙と紙です。

 

紙系のグレード大別

 

強化紙(約30g)と一般紙(約23g)です。

 

強化紙は表面コーティングのあるDIC(現デコール社)デルナチュレが有名で、こちらも質感が抜群です。

 

紙なだけに、耐久性はシートに及びませんが、コスト削減が可能です。

 

共和ライフのリアールは、表面の色柄がきれいなのと、紙なのに凹凸がしっかり入っているとても高品質なシートです。

若干テカリはありますが、実際の木目を強調するようなテクスチャーが特徴です。

また、木目と凹凸が同調している同調エンボステクノロジーでリアルな木目を表現してます。

ちなみに、オレフィンと連動できる点もグットポイント。

 

サカエグラビアのガイアやトクオカ工業の自然シリーズ、また共和ライフテクノのグローマと続きます。

どれも質感が高い特徴があります。

グローマはリアールと比べると凹凸感が少ない特徴があります。

単色耐久紙

あと、単色で耐久性、耐汚染性を求められるシートがあります。

あえてカテゴライズすると、耐久単色紙といえるでしょうか。

 

これがDNP(大日本印刷)クリーンイーゴス

DNPが出している単色シートです。

裏側や、箱の内部などによく使われている耐汚染性の優れたシートです。

 

耐汚染、白などの単色、低コスト。

これらの要件にあうのがこのシートです。

 

中本パックスもVEシリーズでこのようなシートを製作しています。

 

コート、非コート紙

最後に紙ですが、木目表面にコートがかけてあるのが、プリント紙です。

ホームセンターのプリント合板や、安いカラーボックスはこうした紙が使われています。

 

最後に、非コート紙というものもあり、上にあとからポリエステルを流したりするポリエステル化粧合板の台板になったりします。

 

 

以上このように建材のシートも多種多様なものが存在しています。

 

昨今このカラーバリエーションが非常に豊富に、かつ高意匠性になってきています。

 

 

伝えたいこと

昨今、ホームセンターなどである安いカラーボックス等は、一番グレードの下のシートを使っています。

 

薄く、プリントされたプリント合板で、表面には最低限の印刷がしてあります。

 

上にいけばいくほどコストが割高になるのですが、

それは一見分かり辛いので、どうしても安い方を選んでしまいがちです。

 

しかし上の方は大変質感がよく、一目で実はわかるほどなのです。

 

奥深いシートの世界を体感していただければと思います。

 

加工

 

トマト工業では、こうした加工を工場内のラミネーターという加工機を使って加工しています。

 

ラミネーター機械に関しては、過去のブログにも多く登場してますので、そちらも参考にしてみてくださいね。

実は機械メーカーさんもこちらのブログを頻繁に見ているようです。

 

 

さてさて、トマト工業では、こうしたラミネーターや、シートの質感も実際に手にとって見ることができます。

工場見学もおこなってますので、興味がある方はぜひ見に来てください。

 

ではまた!!

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