マシニングセンターとFRPの加工
マシニングセンターが特類合板を加工しています。
なにをしているのでしょうか?
今ほとんど工場ではFRPは施工しておりませんが、
今日は工事部の方で工場加工をしてもらいました。
FRPを全面コーティングします。
内部は国産材100%の杉・檜ハイブリッド合板。
軽量ですが、強度があります。
耐水の特類タイプです。特類は接着にフェノール樹脂を使用している
一番耐水グレードが高いもの。
を使用しています。
入隅、出隅はすべて片面防水テープにて施工。
防水テープは伸縮があり、耐溶剤性の不織布が付いているタイプ。
合板ですとシーラー処理を抜く場合がありますが、
ウレタン系の樹脂シーラーを塗ってあります。
これは空気中の湿気と反応硬化し、半浸透および表層に薄い樹脂層を作るタイプのシーラーです。
ヤニ、油など離型効果をもたらす素材をブロックし、FRPと合板を強力に密着させます。
目地はウレタン系のシーリング材にて施工。
この一連の下処理だけで短期間は防水効果があります。
またFRPの密着性があがるように内部の面もとってあります。
肝心な防水層ですが、
軟質の防水樹脂を使用しています。
通常水槽などの施工には硬質と呼ばれる一般タイプを使用することが多いです。
なぜ一般タイプを選ぶかというとそれは安いからにほかなりません。
しかしながら躯体が大きいとその分構造に動きが出て目地などの防水層が破断する可能性があります。
そのため伸縮のある軟質タイプを使うことでより柔軟な防水層を構築しているのです。
お菓子で例えるならば合板の上に
アメの層がのっているか、グミの層がのっているか。
の違いといえます。
アメの方が堅いですが、グミの方が柔軟性があり、割れにくいです。
耐久性というと堅い方が有利なように思えますが、そうではないのです。
特類耐水合板を使った合板と
適切な下処理
防水材の選定
が組み合わさって初めて
非常に防水性能が高く、優れた水槽が出来上がるのです。
あとは研磨工程を入れて最終のトップコートを塗るのみとなります。
さすが工事部はいつも現場で施工しているだけあって仕事がはやいです。