ケイカル板の接着材の選定は?ステンレスの釘は大丈夫?
建材に関する Q&A:熱処理木材とケイカル板の接着・固定
今回は、お客様のQAをまとめたいと思います。
Q1. 熱処理木材をケイカル板に接着する際の、接着剤の選定と強度は?
A1. 木材とケイカル板の化学的特性を考慮し、中性の接着剤を選定することが推奨されます。
- 問題点: 熱処理木材が弱酸性、ケイカル板がアルカリ性であるため、一般的な接着剤では中和反応により接着層の劣化や強度の低下を招く可能性があります。
- 推奨される対策: 中和反応を避けるため、中性またはアルカリ性の接着剤を使用することが望ましいです。
- (例:コニシの「SH20L」、オーシカのアルカリクラタックなどが推奨されますが、分離しやすい特性に注意が必要です。アルカリクラタックでは、木材が紫変色することがありますので、ご注意ください。)
- 結論: 部材のpH(酸性・アルカリ性)を考慮した中性~アルカリタイプの接着剤を選定してください。
Q2. 接着剤と併用する固定材として、ステンレス製のビスやフィニッシュネイルを使用しても、ケイカル板への悪影響はないか?
A2. ステンレス製の固定材を使用しても、ケイカル板への長期的な悪影響はございません。
- 理由: 建材メーカーにおいて、ケイカル板への固定工法でステンレス製の固定材(MA線ステンレスなど)の使用実績があり、ケイカル板に対する悪影響がないことが確認されています。
- 結論: 接着剤と併用する固定材には、耐食性に優れるステンレス製のものをご使用ください。
以上よろしくお願い致します。



